SDGsに役立つ技術を
―経営理念は。
三菱製紙の子会社で、八戸工場の生産を一手に引き受けている。八戸工場は木材から紙を作り、加工までを一貫して担う工場だ。経営理念は「公明正大」。企業活動は社会に貢献することが大切で、世の中を幸せにする会社を目指す。われわれの技術でSDGsに役立てることがあるのではないか、と新しいことを考えていく。
―現状や課題は。
直近の課題としては原燃料が高騰しているが、企業努力でできるだけ抑えて、世の中に受け入れられる価格で紙を提供することが求められる。デジタル化により、印刷して表示する紙は減っているため、主力製品の事業転換をしていかなければならない、というのが中長期的な課題だ。食品用のパッケージなど、脱プラスチック化の流れの中で脚光を浴びる紙もあるので、業態の変化を考えていく。
―人材育成に向けた取り組みは。
入社して安全にけがなく作業してもらうことが基本。一定の知識とスキルが身につくまでは見習い期間を設けている。入社時に知識がなくても問題はない。必要な資格は入社後に取得できる環境を用意している。資格を取るための費用も負担している。元気に頑張れる人に入ってほしい。
―やりがいは。
日本のモノ作りが経験できる。素材産業というのは、同じ機械や同じ素材を使っても同じ商品はできない。制作に携わる人がどれだけ魂を込めて作っているかで決まる。古く感じる人もいるかもしれないが、そこを誇りに感じられると前向きに働ける。