株式会社ユニバース

社名 株式会社ユニバース
本社所在地 八戸市長苗代前田83の1
電話 0178(21)1888(大代表)
設立 1967年10月
事業内容 地域に密着したスーパーマーケットの経営
資本金 15億2290万円
売上高 1309億円1700万円(2023年2月現在)
従業員数 5461人(社員1076人、パートナー社員4385人=2023年2月現在)
店舗数 青森・岩手・秋田に57店舗
【HP】  https://www.universe.co.jp/

代表取締役社長 三浦 建彦 氏

採用情報

職種 販売総合職
勤務地 当社各店舗および本部各部署
勤務時間 実働8時間のシフト勤務(例8:00〜17:00、9:00〜18:00など)
インターンシップ 8月以降、月1回ペースで実施予
社会人採用 あり。随時
採用実績 2023年39人、22年34人、21年46人
初任給 大卒21万5000円、短大・専門卒19万、高卒17万6000円(2023年実績)
諸手当 こども、通勤、単身赴任など
昇給 年1回
賞与 年2回
休日休暇 原則4週8休制(年間110日)、連続休暇制度(6~8連休)、アニバーサリー休暇2日
保険 雇用、労災、健康、厚生
福利厚生 社員割引制度、借り上げ社宅制度、リゾートホテル利用制度など
大卒選考の流れ 弊社マイページからエントリー→会社説明会と1次選考→2次選考→最終選考
お問い合わせ 人事教育部人事開発グループ採用担当
☎0178(21)1833
Email:jinji@universe.co.jp

便利な生活へ必要な店に

―企業理念は。
地域の人々がより豊かで便利な消費生活を求める時に、当社が必要な店になりたい。「Customers,our Priority(私たちはいつでもどこでも顧客最優先)」につながるが、当社のお店に買い物に来てくださることを習慣にしていただけるように取り組んでいく。
―会社の現状や課題は。
新型コロナウイルス禍での内食需要の高まりはプラスに作用した。一方で物価の高騰、食品、エネルギー価格の上昇幅が大きく、影響もある。売り上げは伸びているが利益を残せていけるか。お客さまに支持していただく指標である、客数と買い上げ点数を回復させることが課題だ。
―今後の展望は。
今年、八戸市内に新たに2店舗を開店する。久しぶりの出店となる。パワーズUはディスカウント型として3店舗目で、いかに安さを提供していけるか取り組んでいく。これからは新規出店を再開するが、毎年出店を継続したい。ネット販売もあるが、リアルな店舗でお客さまが買い物を楽しめるよう、こだわっていきたい。
―求める人材は。
作業者にならず、自分自身がお客さまに何を提供できるか考えてほしい。社会人になってからの学びを大切にし、目標をきちんと決めて、何かを成し遂げたいと学びながら工夫できる人が活躍できるようにしたい。カリキュラムとして基礎を学ぶ講座、階層別の研修メニューを用意しており、入社後も学べる仕組みがある。一人一人が成長できるように期待したい。

3県選手はつらつプレー/ユニバース旗争奪リトルリーグ野球(2023/8/2)

第27回ユニバース旗争奪リトルリーグ野球青森県大会(ユニバース、青森県リトルリーグ野球協会主催)が7月23日、八戸市東運動公園野球場などで行われた。青森、岩手、宮城3県から8チームが参加。選手たちは晴天の下、はつらつとしたプレーを繰り広げた。

県共同募金会に/ユニバース寄付/サントリーと共同企画(2023/7/26)

北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市、三浦建彦社長)は20日、サントリーフーズとの共同企画「あったかあおもりプロジェクト」で集めた100万5062円を、青森県共同募金会に寄付した。
対象となるサントリーフーズの飲料品を販売すると、1本につき2円を寄付する仕組み。5、6月の2カ月間、ユニバースの県内37店舗で実施した。
同市のユニバース本部で行われた寄付金贈呈式では、ユニバースの細越幸司取締役商品本部長が、同募金会の田口豊實副会長に目録を手渡した。
細越取締役は「自然な形でチャリティーに参加できる企画。今後も活動を盛り上げたい」と語った。これに対し、田口副会長は「県内の地域福祉の推進に役立てたい」と謝意を示した。
企画は今年で9回目。寄付額の累計は897万742円となった。

創業者、三浦紘一氏死去/真の「顧客最優先」追求/成長戦略と人材育成重視(2023/4/21)

Customers,our Priority(私たちはいつでもどこでも顧客最優先)」。ユニバースを創業した三浦紘一氏が経営理念に掲げた言葉だ。

一般的な表現にすれば「お客さま第一主義」。だが、一線を画す強いこだわりがあった。「顧客第一を唱える企業の中には、必ずしもそうではないものが多かった」。ユニバースは真の意味で顧客最優先を目指す―との覚悟を込めた。
同社の創立は56年前の1967年。当時、家族が経営する八戸市三日町の百貨店「三萬」に勤めていた三浦氏は家業の将来性に限界を感じ、米国に飛んだ。そこで目にしたのが、巨大な食品スーパーで商品を買い込む人々の姿だった。
現地で本場の流通を徹底的に調査。ノウハウを得て地元に戻り、同市小中野に1号店をオープンした。代表取締役社長に就いた三浦氏は当時27歳。市内のスーパーとしては後発だったものの、店舗の大型化と合理化を進めて躍進を遂げた。
企業を一から立ち上げた経営者として、成長戦略と人材育成を重視した。本紙インタビューで「最も印象に残る出来事」と回顧したのは、2011年に電撃発表した食品スーパー企業グループ・アークス(札幌市)との経営統合だった。
成長を追求した先に出した答えは「合従連衡」。数年後の取材で「順調な時だからこその決断。『乗っ取られた』との印象を与えるのを避けたかった」と当時の胸中や葛藤を明かした。
アークス会長を兼任して業界再編にも関わり、18年には地域スーパー3社による「新日本スーパーマーケット同盟」の結成を主導。業界の寡占化を見据え、イオンなどの流通大手に対抗し得る枠組みを模索した。その優れた先見の明で、常に成長戦略を描いていた。
入社式の取材は三浦氏の経営思考の一端に触れる貴重な機会でもあった。英語で「世界」を意味するユニバースらしく、各国の政治、経済など国際情勢について独自の切り口で解説。社会に出たばかりの若者には難しい内容に感じられたが、新入社員であっても小売業のプロと認め、世界に目を向ける重要性を訴えた。
三浦氏は3月まで、公益財団法人「三浦財団」の理事長を務めた。返済不要の「給与型奨学金事業」を手がけ、世界で活躍する人材の育成に注力。根底にあったのは、「地元から総理大臣やノーベル賞の受賞者を輩出したい」との願いだ。「公立より優れた私立高校を創りたかった」と昔の夢を明かしたこともあった。
ライフラインが停止した東日本大震災を経て、三浦氏は「スーパーは重要な社会インフラ」と説いた。トップであろうと現場へ足を運び、自社や競合他社の店舗を視察。店づくりへの妥協はなかった。一時代を築いた辣腕(らつわん)の経営者は、われわれが暮らす地域に利便と豊かさを残してくれた。

【写真説明】対等の立場による経営統合を発表し、握手を交わすユニバースの三浦紘一社長(当時、右)とアークスの横山清社長=2011年6月、東京都内

ユニバースがシンフォニーにパワーズU出店、今年9月オープンへ(2023/4/5)

北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は4日、3月で営業終了した同市沼館4丁目の食品スーパー「カブ・シンフォニープラザ店」のテナント跡に、ディスカウントタイプのスーパー「(仮称)パワーズU沼館店」を9月にオープンすると明らかにした。新型コロナウイルス禍にあっても、食品小売業の売り上げは内食需要の高まりによって堅調に推移してきた。同社は3月に城下地区への新店舗計画を公表したばかり。“コロナ後”を見据えて地方でも本格的な経済回復が期待される中、足元の八戸市内で出店攻勢を強めている格好だ。(柴田佳弥)

同社によるパワーズUの出店は、十和田市穂並町の十和田店に次いで2店舗目。ショッピングセンター「シンフォニープラザ沼館」1階のテナントとして入居する。
売り場面積は約2千平方メートルを想定。品目数を絞って安く提供することで、八戸市内の他店舗と差別化を図りながら、空白地域をカバーする役割も担う。省エネタイプの設備を導入して環境にも配慮する。
城下地区への新規出店は11月となるため、沼館店は約2カ月先行してオープンする。同社の秋葉孝総務部長は取材に対し、「利便性を2店舗で高めていきたい」との考えを強調した。
同社の市内店舗網は年内に12店となり、9年ぶりに拡大する。

三浦財団が八戸高でサイエンス講演会・「答えは一つじゃない」・京都大の樋口さんが講演(2022/10/17)

三浦財団(八戸市)とスーパーのユニバース(同市)は14日、青森県立八戸高で1年生240人を対象にサイエンス講演会を開催した。京都大高等研究院物質―細胞統合システム拠点(京都大アイセムス)の樋口雅一特定准教授が科学に関するクイズを交えて講演し「答えは一つだけじゃない。もっと新しい答えがあることを探してほしい」と呼びかけた。

同財団は、同社の三浦紘一取締役最高顧問が理事長を務めており、世界で活躍する人材の育成に向け、2016年度から返済不要の給与型奨学金事業などを行っている。講演会は地域貢献活動の一環として初めて実施した。
樋口さんは京都大アセイムスで研究するとともに、会社を起業し、多孔性配位高分子(PCP/MOF)材料を用いた新規産業の創出にも取り組む。
講演は「科学と正解のおもろ~い人たちのクイズ選手権2022秋」と題してクイズ形式で実施。正答ではなく、面白い回答をするというユニークな条件で進められ、科学の面白さや実業家のエピソードなどを紹介した。
1年の盛島聖矢さん(16)は「社会に出てからについて、進みたい方向に進んでいいし、それぞれのやり方でやっていいということが分かった」と感想を述べた。
財団と同社は今後もさまざまな分野の講演会を企画していく方針。

冷食売り場拡張、健康商品も充実/ユニバース上北町店、リニューアルオープン(2022/07/30)

 スーパーのユニバース(八戸市)は29日、東北町旭北1丁目の「上北町店」をリニューアルオープンした。改装は2013年以来9年ぶり。冷凍食品売り場を拡張したほか、健康ニーズに対応した商品の取り扱いを充実させた。
本館冷凍食品売り場では、調理済み商品だけでなく、肉や魚そのものの冷凍品など、品ぞろえを増やした。健康志向の高まりを踏まえ、総菜売り場でサラダや煮物などの種類を拡充。加工食品売り場では、健康関連食品の売り場面積のラインアップを増やした。
長谷部斗志也店長は「トレンドに合わせた商品を増やした。今後もお客さまにより満足してもらえる店づくりをしていく」と話した。
営業時間は本館が午前9時~午後10時、酒類を取り扱う別館は午後9時まで。年中無休(元日、臨時休業日を除く)。

北上市に今秋出店三浦社長が説明/ユニバース会3年ぶり総会(2022/07/15)

北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市、三浦建彦社長)の取引先など会員企業323社でつくる「ユニバース会」の定時総会が14日、盛岡市内で開かれた。三浦社長が出席者に経営方針などを報告。今秋、岩手県北上市に新たに出店することを明らかにした。
開催は3年ぶり。約310人が来場し、オンラインで約160人が参加した。
三浦社長は今後の店舗展開について、青森県内での市場シェアは30%近いとしつつ「人口減少への懸念はあるが、まだ網羅できていない。もう少し密度を高めたい」と語った。
中長期の経営課題としても人口減少への対応を挙げ、「北東北で人口減少を少しでも遅らせることと、地域を活性化させることの両面で取り組みたい」と意欲を示した。
総会では、同会の2022年度事業計画案を承認。役員会で新会長に、キユーピー(東京)の髙宮満代表取締役社長執行役員を選出したことが報告された。

からあげGP金賞/ユニバース、よこまち、マエダ、紅屋商事/青森県産品使用だしにこだわり(2022/05/11)

日本唐揚協会(東京)が主催する2022年「からあげグランプリ」の北日本スーパー総菜部門で、ユニバース(八戸市)、よこまち(同)、マエダ(むつ市)、紅屋商事(青森市)の4社が金賞に輝いた。いずれも地産地消と青森県民の健康寿命の延伸をテーマに製造された商品。同協会の八木宏一郎専務理事は「全国で主流になっている、だしを使った唐揚げは青森がトップランナー。優しい味わいで、ご飯にもお酒にも合う」と太鼓判を押した。
同グランプリは13年目で、スーパー総菜部門は19年に始まった。今回は北日本スーパー部門に23社がエントリー。書類審査を経て、審査員が味や衣など6項目を審査し、県内から応募した4社全てが最高金賞に次ぐ金賞を獲得した。
いずれの商品もだしにこだわっており、ユニバースは八戸産煮干しなど県産品を使用し、よこまちとマエダは県産食材で作っただし調味料「できるだし」や県産リンゴ、ニンニクを活用。紅屋商事は県産大豆・小麦を使用したしょうゆなどを混ぜ込んだ。
10日は各社の担当者が県庁を訪れ、三村申吾知事に受賞を報告。三村知事は4社の唐揚げを試食しながら、「皮の部分まで味が染み込んでいて冷めてもおいしい。それぞれ個性があるので、食べ比べして楽しめる」と評価していた。

ユニバース売上高1313億円/22年2月期、過去2番目(2022/04/15)

北海道、東北地方などで展開する食品スーパーのアークス(札幌市)は14日、2022年2月期通期(21年3月~22年2月)の連結決算を発表した。グループ会社のユニバース(八戸市)の売上高は、前期比1・0%減の1313億6千万円。新型コロナウイルス下の外出自粛に伴う内食需要の高まりで、前期に続いて1300億円を突破した。売上高のほか営業利益、経常利益、純利益がいずれも過去2番目の高水準だった。
営業利益は54億500万円(前期比8・2%減)、経常利益は55億2100万円(8・2%減)、純利益は38億800万円(13・0%減)。
「家計応援」と銘打った企画が好評だった一方、水道光熱費や折り込みチラシ(前期は自粛)といった販促費が増加した。
アークス全体の売上高は5775億6800万円(3・7%増)、営業利益は155億6200万円(12・3%減)、経常利益は173億600万円(11・3%減)、純利益は103億400万円(20・5%減)。年間配当金は1株当たり57円とした。
21年4月に栃木県内を中心にスーパーを運営する「オータニ」が傘下に入り、売上高は過去最高だった。
同社の23年2月期通期(22年3月~23年2月)連結業績予想は、売上高5630億円、営業利益151億5千万円、経常利益173億5千万円、純利益は109億円を見込む。

冷食、総菜売り場拡充改装オープン/パワーズU十和田店(2021/11/29)

スーパーのユニバース(八戸市)は28日、十和田市穂並町の「パワーズU十和田店」をリニューアルオープンした。改装は2009年以来。冷蔵、冷凍食品売り場を拡充したほか、総菜の品ぞろえを充実させた。
同社によると内食需要に応えるため、同店本館の冷凍、冷蔵食品売り場の広さを約1.4倍に拡大し、大容量サイズの肉や魚、野菜の冷凍品、調理済み商品を増やした。総菜売り場のスペースは従来の約1.3倍にし、弁当類やサラダ、煮物などのラインアップを強化した。
同日は午前9時の開店と同時に続々と買い物客が訪れ、品定めしていた。小崎広行店長は「地域に貢献できる店としてお客さまに寄り添い、今後も信頼とニーズに応えていく」と語った。
総売り場面積に変更はない。本館の営業時間は午前9時~午後10時、酒類を取り扱う酒別館は午前10時~午後8時(日曜、祝日は午前9時開店)。年中無休(元日、臨時休業日を除く)。

ユニバース久慈SC店を表彰/近隣の火災、初期消火(2021/05/27)

 久慈消防本部(大粒来輝行消防長)は21日、火災の初期消火を行い、延焼拡大を防いだとして、ユニバース久慈SC店(立崎亘店長)を表彰し、迅速な行動をたたえた。
 同本部によると、4月21日午後9時40分ごろ、来店客が店舗近くの空き地で火災が起きているのを発見し、同店に連絡した。ユニバース社員の段野下幸男さん(66)、太平ビルサービス盛岡支店に所属する警備員の野田憲一さん(50)、鳥谷陽一さん(36)が協力し、現場を確認してすぐに119番通報したり、近くにあった三角コーンで火を消したりした。
 表彰式は、久慈市防災センターで行われ、大粒来消防長が立崎店長に感謝状を手渡し「皆さんの迅速なチームワークで火災を未然に防いでくれた」と感謝した。
 取材に段野下さんらは「急いで現場に向かった」「風もあったので大事に至らなくて良かった」などと振り返った。

サントリー商品購入で募金/ユニバース(八戸)寄付企画(2021/04/27)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は、5月1日から6月30日までの2カ月間、サントリーフーズ(東京)との共同による寄付企画「あったかあおもりプロジェクト」を実施する。ユニバースの青森県内37店舗で対象商品を購入すると、1本につき2円が県共同募金会に寄付される仕組み。
 プロジェクトは2015年にスタートし、今年で7年目。期間中の販売計画は50万本で、100万円の寄付を目指す。ユニバースは「多くの方に協力してもらい、少しでも社会貢献につながれば」としている。
 対象商品は月によって異なる。5月は天然水シリーズの500~550ミリリットルペットボトル各種と、BOSSシリーズの185グラム缶、500ミリリットルペットボトル各種。6月はグリーンダ・カ・ラシリーズの430~650ミリリットルペットボトル各種と、濃縮タイプシリーズの180~195グラム缶各種。

ユニバースの唐揚げが金賞受賞(2021/04/17)

 スーパーのユニバース(八戸市)が製造する「三ツ星あおもり唐揚げ」=写真(ユニバース提供)=が、日本唐揚協会(東京)の「第12回からあげグランプリ」の北日本スーパー総菜部門で金賞を受賞した。三ツ星あおもり唐揚げはブランド鶏肉を使い、青森県産のニンニクやリンゴ、ホタテだしなどで味付けしている。受賞を記念し、17日から全店舗で販売する。価格は100グラム当たり193円(税込み)。

ユニバース、売上高初の1300億円超え(2021/04/14)

 北海道、東北地方などで展開する食品スーパーのアークス(札幌市)は13日、2021年2月期通期(20年3月~21年2月)の連結決算を発表した。グループ会社のユニバース(八戸市)の売上高は前期比4・5%増の1327億500万円で、初めて1300億円を突破。売上高に加え、営業利益、経常利益、純利益のいずれも過去最高を更新した。新型コロナウイルスの外出自粛に伴う巣ごもり需要により、内食が増加したことで売上高が伸長した。
 営業利益は58億9千万円(23・0%増)、経常利益は60億1400万円(22・2%増)、純利益は43億7800万円(37・0%増)。巣ごもり需要で生鮮食品を中心に動きが良く、売上高を伸ばしたほか、ユニバースが実施している「家計応援」と題した販売促進企画も来店客に好評だった。
 アークスの売上高は5569億4600万円(7・3%増)、営業利益は177億4800万円(46・4%増)、経常利益は195億300万円(41・9%増)でいずれも過去最高。純利益は129億6700万円(88・7%増)で過去2番目。年間配当金は1株当たり55円とした。
 グループ全体のスーパー事業における客の消費行動は、来店頻度が減った半面、商品をまとめ買いする傾向が年間を通して見られたという。客数は前期比3・1%減の一方、客単価は8・9%増だった。
 アークスは、巣ごもり需要で内食需要が増加したが、消費者心理の冷え込みによる節約・低価格志向は強まっている―とし、「今後も厳しい価格競争が続き、経営環境は厳しさを増すと予想される」としている。
 同社の22年2月期通期(21年3月~22年2月)の連結業績予想は、売上高5720億円、営業利益162億円、経常利益180億円、純利益は111億円を見込む。

笑顔で明るく、心掛け 新社会人入社式(2021/04/02)

 北海道・東北地方の食品スーパー企業グループ、アークス(札幌市)は、リモートによる合同入社式を開催。八戸市のユートリーでは子会社のユニバースに入社する47人が式に臨んだ。
 新型コロナウイルスの影響を踏まえ、全国8会場をオンラインでつないで実施。同グループ代表取締役会長を務めるユニバースの三浦紘一最高経営責任者(CEO)が「世の中が大きく変わっているが、スーパーマーケットを好きになるよう努力してほしい。仕事が好きになれば好循環が生まれる」と激励した。
 東青森店に配属される梅田美織さん(22)=八戸市出身=は「人と接するのが好きなので、笑顔で明るく、お客さまの癒やしにつながる社員になりたい」と決意を語った。
 新入社員の内訳は男性が12人、女性35人。研修を経て13日から各店に配属される。

ユニバース(八戸)新社長に内定、三浦建彦氏/「社員が活躍する会社に」(2021/03/25)

 北東北でスーパーを展開する「ユニバース」(八戸市)の代表取締役社長に内定した三浦建彦氏(49)が24日、同社本部で記者会見に臨んだ。創業者で現代表取締役CEO(最高経営責任者)の三浦紘一氏(81)から経営トップを引き継ぐことに関して、顧客最優先の企業理念を継承し、「社員一人一人が自立して活躍できるユニバースを目指していく」と意欲を示した。
 建彦氏は紘一氏の長男。取締役商品本部長などを歴任し、昨年5月から代表取締役COO(最高執行責任者)兼管理本部長。親会社の食品スーパー企業グループ「アークス」(札幌市)が16日開いた取締役会で、新社長就任が内定した。1967年のユニバース設立時から経営トップの紘一氏は取締役会長に就く。
 会見で建彦氏は「非常に重い責任を感じている。北東北は人口減少が特に顕著だが、お客さまの期待に応えられるように努めていきたい」と抱負を述べた。
 紘一氏から経営を引き継ぐことに、「ユニバースの歴史はCEO(紘一氏)がつくってきた。これからも教わる部分はある」とした上で、「私の役割は誰に何を任せるか、お客さまに支持されるために組織がどうあるべきかを考えること。生き残りという言葉を成長に置き換え、どのように描くかが重要だ」と語った。
 長年にわたり企業理念に掲げる「Customers,our Priority(私たちはいつでもどこでも顧客最優先)」については、「われわれの考え方や判断基準になる根幹の部分。そこは絶対に揺らぐことはない」と強調した。
 役員人事は、ユニバースが5月17日に開く定時株主総会と取締役会で正式決定となる予定。

ユニバース三浦CEO退任/新社長に長男・建彦氏(2021/03/17)

 北海道・東北地方で展開する食品スーパー企業グループ「アークス」(札幌市)は16日開いた取締役会で、子会社「ユニバース」(八戸市)の代表取締役CEO(最高経営責任者)を務める三浦紘一氏(81)が退任し、取締役会長に就く役員人事を内定した。新たに代表取締役社長には、代表取締役COO(最高執行責任者)兼管理本部長の三浦建彦氏(49)が就任する。ユニバースが5月17日に開く定時株主総会と取締役会で正式決定となる見通しだ。
 紘一氏は1967年10月にユニバースを設立した創業者。一代で東北を代表するスーパーに築き上げた。創業以来、初めてのトップの交代で、代表権を持つ取締役は建彦氏のみとなる。
 ユニバースは昨年5月、紘一氏が代表取締役CEOに、建彦氏が代表取締役COOのポストにそれぞれ就く経営体制に移行。建彦氏が初めて代表権を有し、後継としてトップを引き継ぐ地固めが進められてきた。
 建彦氏は紘一氏の長男で2005年に入社。八戸ニュータウン店長などを経て11年7月に取締役となり、営業企画部長、商品本部長などを歴任。アークスでは取締役執行役員を務める。
 ユニバース総務部は今回の役員人事について、「本日の段階ではコメントは出せない」としている。
 一方、この日の取締役会では、紘一氏がアークスの代表取締役会長を退任、取締役会長に就く人事も内定した。アークスが5月25日に開く定時株主総会と取締役会で正式に決定される。
 ユニバースは現在、北東北3県で57店舗を展開。20年2月期通期(19年3月~20年2月)の連結売上高は、過去最高の1269億9700万円に上った。

ユニバースが4病院に寄付(2021/03/02)

 北東北でスーパーを展開する「ユニバース」(八戸市)は2月中旬から下旬にかけ、店舗がある地域の福祉団体や介護施設に希望の品物などを贈る「ユニバース愛のチャリティー募金」の寄贈式を開いた。本年度は新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、新たに青森、岩手両県の4病院に寄付金を贈呈。同22日には八戸市立市民病院に50万円を贈った。
 チャリティー募金は37年目。昨年10月21日~12月20日の2カ月間、全57店舗や本部などで買い物客から善意を募り、同社や従業員からの寄付も合わせて総額580万円となった。本年度は計40施設に贈呈した。
 市民病院には同社の三浦建彦最高執行責任者(COO)が訪れ、三浦一章事業管理者に目録を手渡した。三浦COOは取材に「新型コロナの影響が続く中、地域医療を守る方々の力に少しでもなれれば。地域の安全安心のために頑張っていただきたい」と話した。
 市民病院は、今回の寄付金を医療資材の購入費などに充てる。

売上高、純利益などユニバース過去最高(2021/01/07)

 食品スーパー企業グループのアークス(札幌市)は6日、2021年2月期第3四半期(20年3~11月)の連結決算を発表した。グループのスーパー・ユニバース(八戸市)の連結売上高は前年同期比5・2%増の987億6900万円、純利益は29・3%増の31億8500万円に伸長し、いずれも過去最高を更新した。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で消費者の内食化傾向が継続し、食品スーパーは売り上げが好調に推移。ユニバースの営業利益は29・3%増の45億1600万円、経常利益は28・8%増の46億3900万円に伸び、売上高や純利益と同様に過去最高となった。
 アークスの売上高は8・6%増の4148億4千万円、営業利益は78・2%増の134億9100万円、経常利益は68・8%増の148億8900万円に拡大し、いずれも過去最高を更新。純利益は77・0%増の99億4300万円で、過去2番目の高水準だった。
 ユニバースを含めたスーパー事業子会社9社の既存店売上高は6・3%アップ。買い物客の来店頻度が減って客数は2・4%減となった一方、まとめ買いの傾向が強まり、客単価は9・0%増に伸長した。

八戸などのユニバース11店舗が「まっ黒弁当」販売(2020/12/04)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は4日から、市内9店舗や南部町の福地店、おいらせ町の百石店で、青森県立八戸商業高の生徒が考案した「まっ黒弁当」を数量限定で販売する。県の課題である「短命県」の返上をテーマに、黒色でも健康的な県産食材をメニューに使用。彩り豊かな弁当が多い中、あえて“黒”のインパクトにこだわった商品に仕上げた。販売期間は10日まで。
 考案したのは、杉本遼悟さん(18)、神子沢遥香さん(18)、竹居成美さん(18)、大坂りなさん(18)、岩崎陽香さん(18)の3年生5人。「課題研究」の授業で短命県返上をテーマに取り上げ、今年5月から開発に着手。生徒がユニバースに商品化を依頼した。
 弁当のメニューは若鶏唐揚げ、八戸前沖さば照り焼き、ごま入り卵焼き、ゴボウや昆布などの煮物、イカスミを入れた「いかすみポテト」、ひじきご飯の全6種類。同社の店舗で買い物客からアンケートを取り、メニュー開発に生かした。
 メンバーは取材に「商品化まで実現できてうれしい」「だしを使って塩分には気を付けた」「黒のインパクトを見てほしい」などとPR。班長の大坂さんは「多くの人に買ってもらい、健康意識を高めるきっかけになれば」と話している。
 まっ黒弁当は価格380円(税別)。期間中に対象11店舗で計約2300個を販売する予定。

元日から2日間、ユニバース休業/全57店舗、「正月休み」(2020/12/04)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は3日、来年1月1、2の2日間は全57店舗で休業すると発表した。新型コロナウイルスの影響が広がる中、不安やリスクを抱えながら働く従業員とその家族への感謝を込めた「正月休み」としている。
 同社によると、今年は働き方改革の一環で1月1日は全店で休業していたが、新型コロナの影響を踏まえて休業日を拡大する。
 同社総務部は「日々さまざまな不安やリスクと闘いながら頑張っている社員、その社員を支えてくれている家族やパートナーの方への感謝を込めた」と説明した。
 来年1月3日の営業時間は全店で午前10時~午後8時とし、同4日から通常営業となる。

ユニバースが県内8団体に資源ごみ回収所設置費用を寄付(2020/10/14)

 スーパーのユニバース(八戸市)は8日、南部町や桜木町町内会(むつ市)など青森県内8団体に対し、新聞紙などの古紙を集める「資源ごみ回収ステーション」を設置する費用として160万円を寄付した。
 県内の店舗で販売したレジ袋の収益金を充てた。2010年度に寄付事業を始め、今回で寄付の実績は87団体、1339万円となった。
 県庁で開かれた贈呈式には5団体が出席。ユニバースの三浦建彦代表取締役COO(最高執行責任者)が「古紙のリサイクル率が全国的に低い状況にあるので、県民の皆さんと一緒にその向上に努めたい」とあいさつし、代表者に目録を手渡した。
 南部町の工藤祐直町長は「役場に設置し、住民一体となってごみの減量とリサイクル推進に取り組みたい」とお礼を述べた。

ユニバース八戸ニュータウン店が8年ぶりの改装/総菜売り場充実(2020/09/13)

 スーパーのユニバース(八戸市)は、同市北白山台5丁目の「八戸ニュータウン店」を改装し、12日にリニューアルオープンした。同店の改装は2012年6月以来、約8年ぶり。消費者ニーズの高い総菜の品ぞろえを充実させた。
 総菜売り場は、弁当類や煮物、サラダなどを豊富に取りそろえた。ベーカリーコーナーでは、市内の店舗で初めて「石窯焼きピザ」の取り扱いを始めた。
 新型コロナウイルスへの対応として、消費者の内食需要が高まっていることを踏まえ、冷凍食品売り場は同社最大級の規模に拡大。スペースはリニューアル前の約2倍となった。酒類売り場は缶チューハイのコーナーを大幅に広げた。
 この日は、開店から続々と買い物客が訪れた。小山孝史店長は「地域のお客さまの食生活を支えるため、より満足してもらえる店づくりを進めたい」と話した。
 同店は7~11の5日間休業して改装した。店舗面積に変更はない。営業時間は午前9時~午後11時。
 14日までは「アークスRARAカード」のポイントが7倍になるほか、目玉商品を用意する。新型コロナの感染予防対策として、「3密」回避に取り組み、来店客にはマスク着用や消毒を呼び掛けている。

ユニバース売上高最高/20年3~5月(2020/07/04)

 食品スーパー企業グループのアークス(札幌市)は3日、2021年2月期第1四半期(20年3~5月)の連結決算を発表した。傘下のスーパー・ユニバース(八戸市)の売上高は前年同期比7・1%増の331億800万円で過去最高となった。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、内食需要が高まった影響でスーパーの売り上げは伸長。アークスの売上高も11・5%増の1404億9千万円に伸び、過去最高を更新した。純利益は124・9%増の42億4900万円、営業利益は131・7%増の58億4800万円、経常利益は113・5%増の63億200万円にそれぞれ増大した。
 ユニバースを含めたスーパー事業子会社9社の既存店売上高は前年同期比8・4%増。客数は1・6%減少した一方、客単価は10・2%増と前年を上回った。

ユニバース(八戸)で入社式 コロナ影響、2カ月遅れ(2020/06/10)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は9日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期していた2020年の入社式を同市のユートリーで開いた。新入社員52人が社会人としての自覚を胸に、地域に貢献することを誓った。
 三浦紘一最高経営責任者(CEO)はコロナ禍による経済界への影響を説明した上で、「会社の発展に向け、より上のレベルを目指してほしい」と激励。三浦建彦最高執行責任者(COO)は「自分がどのように成長していきたいのか、目標を設定して取り組んでほしい」と呼び掛けた。
 新入社員を代表し、久慈SC店に配属された岡村朋香さん(22)は「会社のさらなる発展に寄与する人材になれるように精進する」と誓いの言葉を述べた。
 新入社員の内訳は男性17人、女性35人。入社式は4月1日の予定だったが、感染抑止の観点から延期を決定。新入社員は青森、岩手両県の各地区に分かれて研修や店舗実習に臨み、5月中旬に各店舗などへ配属された。同社が属するアークスグループ(札幌市)の研修は延期となっている。

青森、岩手県に医療マスク寄贈/ユニバース(2020/05/08)

 スーパーのユニバース(八戸市、三浦紘一社長)は7日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に活用してもらおうと、青森県と岩手県に医療用マスク計1万8千枚を寄贈すると発表した。同社は「過酷な状況で働く医療従事者に少しでも役立てれば」としている。
 寄贈するのはウイルスを通しにくい「N95マスク」。強毒性の新型インフルエンザ対策として、同社が2009年から備蓄保管していた。
 青森県には4月27日に1万3千枚を寄贈しており、軽症患者が療養する宿泊施設などで活用される見通し。岩手県には5月11日に5千枚を贈る。医療機関で使用される予定。

ユニバースCOOに三浦建彦氏が内定、紘一社長はCEOへ(2020/04/18)

 北東北でスーパーを展開する「ユニバース」(八戸市)は17日までに開いた取締役会で、代表取締役社長の三浦紘一氏(80)が代表取締役CEO(最高経営責任者)に就任、取締役商品本部長の三浦建彦氏(48)が代表取締役COO(最高執行責任者)兼管理本部長に昇格する役員人事を内定した。代表取締役会長の横山清氏は取締役相談役に就く。5月14日の株主総会と取締役会で正式決定する。
 建彦氏は紘一氏の長男で、2005年入社。11年7月に取締役となり、営業企画部長、管理本部長などを経て19年8月から現職。5月26日付で食品スーパー企業グループ・アークス(札幌市)の取締役執行役員に就く人事が内定している。
 他の役員、部長の人事は次の通り。(敬称略)
 ▽取締役アークス担当(取締役情報システム部長)井上浩一▽店舗運営本部店舗運営部長(店舗運営本部店舗支援部副部長)起田幸仁▽店舗運営本部店舗支援部長(店舗運営本部付副部長)野呂竹志▽商品本部第一商品部長(商品本部商品部副部長)李澤勝明▽商品本部第二商品部長兼グローサリー部門長(商品本部商品部グローサリー部門長)細越幸司▽管理本部計画管理部長(管理本部計画管理室次長)田中義弘=以上4月20日付
 ▽常務取締役店舗運営本部長兼商品本部長兼販売企画部担当(取締役店舗運営本部長)川野泉▽取締役人事教育部長(人事教育部長)仲田弘▽退任(取締役社長補佐兼管理本部長)矢ケ崎健一郎▽退任(取締役開発部長)山川哲生▽退任(取締役販売企画部長)山本憲史=以上5月14日付

ユニバース売上高1269億円で過去最高/20年2月期通期(2020/04/18)

 食品スーパーのアークス(札幌市)は17日、2020年2月期通期(19年3月~20年2月)の連結決算を発表した。グループ会社のユニバース(八戸市)の売上高は前期比1・9%増の1269億9700万円で過去最高を更新。経常利益は5・9%減の49億2100万円だった。
 アークスの売上高は5192億1800万円。19年9月に経営統合した伊藤チェーン(宮城県柴田町)の9店舗がグループに加わり、前期を1・4%上回った。
 人件費や物流費の増加などにより、営業利益は18・2%減の121億1900万円、経常利益は16・2%減の137億4600万円、純利益は32・4%減の68億7千万円となった。
 当期のグループ全体の新規出店は「ユニバース花巻桜木店」(岩手県花巻市)など3店舗、改装は15店舗だった。
 21年2月期通期(20年3月~21年2月)の連結業績予想は、売上高5300億円、営業利益132億円、経常利益148億円、純利益85億円を見込む。

日本最大級の食品コン「惣菜部門」でユニバースのさば弁当が金賞(2020/03/20)

 スーパーのユニバース(八戸市、三浦紘一社長)が製造する「青森は旨(うま)い 海苔(のり)さば弁当」が、日本最大級の食品コンテスト「ファベックス 惣菜(そうざい)・べんとうグランプリ2020」の「わが社自慢の惣菜部門」で最高の金賞に輝いた。青森県産食材を豊富に使用し、地産地消をコンセプトにしているのが特徴。同社が金賞を獲得したのは初めて。同商品を北東北の全58店舗で21日に発売する。
 同社によると、弁当には八戸前沖さば、陸奥湾産ベビーホタテ、サケ、ナガイモ、ゴボウなどの厳選した県産食材を使用。郷土料理のイカメンチも入れ、県産米「つがるロマン」を米飯にした。ノリは有明産を使い、風味にこだわった。
 価格は598円(税抜き)。1日当たり全店舗で計2千個の販売を予定する。今年2月にも一度販売しており、好評を博していた。
 同社商品部デリカ部門の本間康之・惣菜バイヤーは「弁当を食べて青森県の魅力を改めて知ってもらいたい。地産地消で地域が活気づけば」とアピールした。
 同社は21日に「三ツ星あおもり唐揚げ」も新発売する。ブランド鶏肉を使い、県産の焼き干しやホタテのだし、リンゴなどで味付けした。価格は100グラム当たり238円(同)。

ユニバース(八戸)限定正社員 子育て、介護にメリット(2020/03/08)

 勤務地や仕事内容などを限定し、従業員のワーク・ライフ・バランスに配慮した「限定正社員制度」を導入する事業所が増えている。転居を伴わない勤務地の限定をはじめ、介護や育児のために労働時間を限定する、キャリア形成に向けて仕事内容を限定するといった多様な働き方を推奨。事業所側にとっては人材確保や定着、社員の能率アップにつながり、従業員側には育児や介護との両立やキャリア向上を実現できる―といったメリットが挙げられる。同制度で働き方はどう変わるのか。同様の制度を導入する北奥羽地方の事業所を取材した。
 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)では、2019年度から正社員を対象に、勤務地を限定する地域限定社員と、社内結婚をした夫婦やパートナーが同じ家から通勤できる勤務地に一緒に転勤できるペアリング制度を導入している。同制度は、従業員が働きやすい環境を整えることで、結婚や出産、家族の介護などをきっかけに、辞めることなく仕事を続けてもらいたいとの思いから生まれた。
◇   ◇
 同社は19年度から、以前からあった地域限定社員制度の内容を再構築。さらに正社員同士の夫婦やパートナーの転勤について一定の配慮をするペアリング制度を新たに組み込んだ「限定社員制度」を取り入れている。
 限定社員制度を利用する従業員は、制度を利用しない従業員と比較して給与が5~12%ほど下がるものの、キャリア形成や待遇には一切影響がなく、1年ごとに制度を利用したり外したりできる柔軟性の高さも大きな特徴だ。
 同社人事教育部によると、入社したての若手社員や子育て世代の利用が多く、本年度は全社員の3割近くが利用しているという。
◇   ◇
 八戸市北白山台5丁目にあるユニバース八戸ニュータウン店のデリカ部門で働く山本展広さん(24)と、同市長苗代前田の本部に勤務する妻の沙矢香さん(37)は同制度を利用。2歳児と0歳児の育児をしながら共働きをしている2人は「せめて子どもが小学校に入学するまでは、夫婦で子育てをしたい」と考え、制度利用を決めた。
 昨年導入されたばかりのため、異動経験はまだないが、転勤があったとしても2人が同じ地域内で働くことができるように配慮される。「仕事についても家庭に関しても将来設計を立てやすい制度だと思う」と展広さん。沙矢香さんは「転勤があっても家族が離れることなく、仕事を続けられることに安心感がある」と実感している。
◇   ◇
 二戸市石切所荷渡のユニバース二戸荷渡店で店長を務める坂本和博さん(44)は地域限定の制度を利用。勤務地は一定の範囲に限定されるため、異動で転居が伴うことはない。
 盛岡、青森、十和田、弘前、八戸の各市などに転勤経験があるという坂本さん。実家が農家で休日には手伝いをしているため、できるだけ実家から通勤したいと考えている。何よりも自分の転勤で子どもが転校を余儀なくされたことがあり、今後の成長のことを考えたのも制度を利用する大きなきっかけとなった。
 制度利用前よりも給与は10%ほど下がるが、「転居の心配がなく安心して働ける。賃貸で家賃を払っていくことを考えると、同制度を利用するメリットの方が大きい」と感じている。
◇   ◇
 限定制度を利用する従業員が増えれば増えるほど、会社側にとっては人員配置が難しくなるのが実情。さらに、限定制度を利用しない従業員に不公平にならないよう、きめ細やかに制度を構築していくことが今後の課題だという。
 同社人事教育部人事グループの箱崎真也主任は「運用は難しいが、従業員のワーク・ライフ・バランスを考え、それぞれがパフォーマンスを発揮しやすくすることで、会社全体にメリットがある」と強調する。

ユニバース八戸食肉プロセスセンター27日稼働、業務効率向上へ(2020/02/22)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市、三浦紘一社長)は21日、八戸北インター工業団地に整備を進めていた食肉加工工場「ユニバース八戸食肉プロセスセンター」が27日に稼働を開始すると明らかにした。従来は各店舗で手掛けていた精肉のカットやパック詰めなどの作業を集約し、業務効率を高める。同日から一部店舗への出荷を始め、順次店舗数を増やし、今年7月には全58店舗に供給する計画だ。
 食肉加工工場の建設は同社にとって初めて。隣接地には、2017年に新設した総菜工場「ユニバース八戸デリカセンター」がある。
 同社によると、食肉プロセスセンターは鉄骨構造の2階建て。敷地面積は9610平方メートル、建物の延べ床面積は4892平方メートル。主に牛、豚、鶏といった精肉のカットやパック詰め作業を行う。センターで働く従業員数は104人の見込みで、うち約80人は地元を中心に新規雇用した。
 センターの機能を利活用し、品質やサービスの向上にもつなげたい考え。同社は「食の安全・安心を大前提に、おいしい食肉を提供し、鮮度や品ぞろえ、価格の安さをさらに追求していきたい」としている。

福祉施設に車いすと歩行器贈る(2020/02/11)

 スーパーのユニバース(八戸市)はこのほど、「ユニバース愛のチャリティー募金」の一環で、おいらせ町の福祉施設「ショートステイいしだ」に歩行器と車いすを2台ずつ贈呈した。
 同施設での贈呈式では、ユニバース百石店(同町)の石橋秋次店長が、同施設の石田正実管理者に目録を手渡した。石田管理者は「車いすと歩行器は利用者の安全な移動に欠かせないもの。本当に助かる」と謝意を示した。
 チャリティー募金は同社が毎年実施。本年度は昨年11月から12月にかけて全店舗や本部などで善意を募ったほか、同社や従業員も寄付した。

福祉施設や団体にパソコンなど寄贈 ユニバース愛のチャリティー募金(2020/02/01)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は、1月下旬から買い物客らから募った「ユニバース愛のチャリティー募金」の寄贈式を順次開いている。集まった募金を活用し、店舗周辺にある福祉施設や福祉団体39カ所に希望の品物を寄贈する。
 募金活動は1984年から行われており、今年で36年目。昨年11~12月の約2カ月間で、全58店舗や本部、八戸デリカセンターなどで善意を募り、同社や従業員からの寄付も合わせて総額530万円を集めた。
 28日は、2月から新井田店の新店長となる加藤雅典さんが、同市新井田のNPO法人「来夢(らいむ)の里」(坂本奈々子理事長)が運営する福祉施設を訪れ、ノートパソコンとガステーブルの目録を贈呈した。
 加藤さんから目録を受け取った坂本理事長は「集まった一つ一つの善意に心から感謝している。頂いた物を大事に使っていく」と述べた。

ユニバースが救援金(2020/01/12)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は11日までに、昨年10月の台風19号で被害を受けた被災自治体に、総額600万円の救援金を送った。同社は昨年10月16日~11月3日、各店舗や本部などで募金活動を実施。買い物客や取引先、同社従業員から寄せられた535万2187円に、同社からの義援金を加えた。同社が加盟する「シジシージャパン」(東京)を通じ、昨年12月に各自治体へ届けられた。

ユニバース(八戸市)・三浦紘一さん 「同志」と一層の連携も(2019/12/28)

 食品スーパーのユニバース(八戸市)は現在、北東北3県で58店舗を展開し、地域で高い支持を集めている。一代で東北地方を代表するスーパーを築いた代表取締役社長の三浦紘一さん(80)に、経営理念や今後の成長戦略などを聞いた。
 ―スーパー業界の現状をどう見る。
 今年10月の消費税増税で、今は非常に大変な状況にある。増税に伴い始まったキャッシュレス決済のポイント還元制度により、対象となる企業と対象外の企業との間で不公平感が生じている。
 強い中小企業がほとんどなくなってしまった東京目線の政策で、国は地方の競合状況を分かっていない。制度の実施期間である来年6月までは、地方の小売業界は厳しい状況が続くだろう。
 ―経営理念は。
 20年以上前から、「Customers,our Priority(私たちはいつでもどこでも顧客最優先)」を経営理念に掲げている。「お客さま第一主義」を唱えていても、実行されていない企業が多かったので言葉を換えた。
 最近は、本当の意味でのお客さま第一主義に気付いた大企業も出てきたようだが、私たちが一番早くから取り組んできた自負がある。一方でクレーム対応は難しく、お客さま第一主義でもクレーマーの無理な要求は受けられない。毅然(きぜん)と適切に対応することが重要だ。
 ―自身でユニバースを創業してから、半世紀以上がたった。
 今の時代は企業が何年続いたとか、どれだけの規模になったとかだけでは通用しない。デジタル時代に入り、経済は業界の境目がなくなってきている。小売業界には、まだ環境の変化はあまり表れていないが、これから進行するはずだ。
 お客さまに対しては、これまでの感謝を申し上げつつ、取り組みをさらに深化させていきたい。決して安心していられる時代ではなく、ユニバースの経営理念を基本にして企業活動を進める。
 ―今後の成長戦略は。
 スーパー業界は将来的な寡占化が避けられず、単独で企業を大きくしてもそれだけでは対抗できない。アークスグループも企業規模の大きさが必要で、志が同じ企業と、もっと手を組むことも考えなければならない。
 アークスは昨年12月、バローホールディングス(岐阜県恵那市)、リテールパートナーズ(山口県防府市)と資本業務提携を締結し、「新日本スーパーマーケット同盟」を結成した。この同盟に関心を持っている他のスーパーもあり、さらなる拡大が期待される。
 ユニバースの店舗展開は一度スピードダウンし、大きな変化に対応できる体制を築く方が、生き残る上でより良い手段になるかもしれない。店舗戦略では物流面を考えることも重要になる。
 ―公益財団法人「三浦財団」の活動の意義は。
 極端に言えば、世界レベルで活躍できる人材の育成を支援し、青森県から総理大臣やノーベル賞の受賞者を輩出させたいという思いだ。ビジネス界で見ても、大きな企業の社長や役員を務めている地元出身者は少ない。
 返済不要の「給与型奨学金事業」を実施し、優秀な学生を学業に専念させたいと考えた。以前は、公立より優れた私立高校を立ち上げたいという思いも抱いていた。理念や意義はそれと共通している。世界で活躍する人材が誕生してほしい。

青森県内7団体にユニバースが寄付/資源ごみ回収ステーション費用(2019/10/10)

 スーパーのユニバース(八戸市)は9日、青森県内の町内会など7団体に対し、古紙などを集める「資源ごみ回収ステーション」の設置費用として計約140万円を寄付した。
 寄付は県内の店舗で販売したレジ袋の収益金。2010年度にスタートし、これまでの支援は延べ79団体1180万円に上る。今回、寄付を受けた団体は塩入子ども会(八戸市)、南吾郷町内会(十和田市)など。
 同日、県庁で行われた贈呈式では、北中野町内会(青森市)や田舎館村役場など5団体が出席。
 ユニバースの矢ケ崎健一郎取締役社長補佐兼管理本部長が「引き続き、県内のリサイクル率向上のため環境保全の活動に努めていく」とあいさつし、各団体の代表者に目録を手渡した。
 日の出町会(青森市)の奈良安規町会長は「環境美化のために町民全体で努力していく」と述べた。

ユニバース 「世界への飛躍」目指して(2019/09/29)

 食品を中心に販売(はんばい)するスーパーマーケット「ユニバース」は八戸市に本社を構え、青森、岩手、秋田の北東北3県で57店舗(てんぽ)を運営しています。英語で「universe(ユニバース)」は宇宙(うちゅう)や世界などの意味があります。会社設立時に「世界に通用する企業(きぎょう)になりたい」との思いを込(こ)めて名付けられました。
 ユニバースは1967年10月に誕生(たんじょう)しました。創業(そうぎょう)者は、現在も代表取締役社長(だいひょうとりしまりやくしゃちょう)を務める三浦紘一(みうらこういち)さん(79)です。「社名を決める時は自分も若(わか)かったので。『世界に通用する企業(きぎょう)にしたい』といろいろ考え、ユニバースという名前にしました」と教えてくれました。
 三浦さんは国内各地や米国のスーパーを視察(しさつ)し、理想とする店づくりに向けた調査や研究を進めました。同年12月、ユニバースの第1号店となる旧小中野店が八戸市内に開店します。その後、市内外に次々と店舗を増やし、77年には青森県外初となる店舗を久慈市にオープンさせました。
 2000年代に入ると、出店のペースはさらに加速。11年には、北海道最大の食品スーパー企業グループ「アークス」(札幌市)と経営統合し、グループの仲間入りを果たしました。近年、ユニバースの全店舗で商品を販売(はんばい)して得た金額を示す「売上高」は年間1200億円を超(こ)え、北東北を代表する大きな企業に成長しています。
 私(わたし)たちが暮(く)らす北奥羽地方にも、ユニバースの店舗はたくさんあります。買い物に行ったことがある人も多いでしょう。企業の理念として「私たちはいつでもどこでも顧客最優先(こきゃくさいゆうせん)」を掲(かか)げ、お客さま第一の姿勢(しせい)を大切にしています。
 創立(そうりつ)から50年以上がたった今も、ユニバースは“世界”への飛躍(ひやく)を目指して発展(はってん)を続けています。三浦さんは「『青春とは年齢(ねんれい)ではない』という言葉が背中(せなか)を押(お)してくれます。ここまでこられたのは、ユニバースで買い物をしてくださる方々の支援(しえん)があってこそだと思います」と感謝の気持ちを示しています。

ユニバース(八戸)三浦社長、地方の競争激化懸念/キャッシュレス決済ポイント還元事業(2019/09/26)

 10月の消費増税に合わせて始まるキャッシュレス決済のポイント還元事業を巡り、制度の対象外となる青森、岩手両県の大手の小売業者は、不公平感をあらわにし、さらなる競争激化を懸念している。北奥羽地方最大のシェアを持つスーパー「ユニバース」(八戸市)は制度対象外となり、三浦紘一社長は「国は地方の競争状況を考えていない」と指摘。企業間競争に拍車が掛かり「逆に中小企業を苦しめることになる」と強調する。
 ポイント還元事業について「東京視点の理不尽な制度。地方のことを考えていない」と批判。首都圏と地方では小売業の競合環境が違うとし、「競争が激しい青森県が最も影響を受けるだろう」との見方を示す。
 スーパーは企業間競争の側面だけでなく、地域ごとに見ると「店対店」の構図にもなる。「県内では(還元対象の中小事業者が)大企業と五分に近い競争をしている地区もある。売上高の5%に当たる利益を出しているスーパーがどれほどあるか。それなのに、還元が5%かゼロに分けられてしまうのは不公平極まりない」と憤りを隠さない。
 還元制度が小売業界に与える影響としては「企業が増益と減益にはっきりと二分される。本来は中小企業や小規模事業者を支援する制度のはずだが、競争が激しくなって逆に苦しめることにもなる」と指摘した。
 対抗策に関しては、具体的な内容はまだ明らかにできないとした上で、「手を打たないといけない。相当な覚悟で臨む」と強調。
 一方、地域により競合状況が異なるため「全店舗一律で対応するのは難しい。それが一番つらく、お客さまに対して非常に心苦しい」と語った。

エコバッグを無料配布(2019/07/12)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は14日、当日に税込み2千円以上の買い物をした人を対象に、オリジナルエコバッグをプレゼントする。全57店舗で実施し、計6万枚を配る。デザインは2種類で、サイズは高さ36センチ、幅34センチ、奥行き18センチ。環境活動の一環として2007年から配布しており、今回で累計約75万枚となる。

八戸ちびっこマラソン 889人健脚競う(2019/07/08)

 ユニバースカップ2019第19回八戸ちびっこマラソン(エスプロモ主催、八戸市陸上競技協会、デーリー東北新聞社共催、ユニバース特別協賛)が7日、八戸市東運動公園陸上競技場で開かれた。子どもたちはゴールを目指し、全力で健脚を競った。
 小学1〜6年生の部には889人がエントリー。未就学児と保護者が一緒に走る「親子ファンラン」には245人が参加した。ゲストランナーには、駅伝やマラソン解説者として活躍するプロランニングコーチの金哲彦さんを迎えた。
 開会式では、市立中居林小6年の松川剛生さんと畑中心寧さんが「感謝の気持ちを胸に、令和最初のちびっこマラソンを正々堂々と走り抜きます」と高らかに選手宣誓。その後、子どもたちが元気にコースに繰り出した。

3~5月期増収減益に/アークス連結決算(2019/07/06)

 スーパーのユニバース(八戸市)などを傘下に持つアークス(札幌市)は5日、2020年2月期の第1四半期(19年3〜5月)連結決算を発表した。
 新規出店や店舗改装などにより、売上高は前年同期比0・1%増の1259億7100万円。一方、配達運送費や人件費などの販管費の増加などが影響し、営業利益は21・6%減の25億2400円、経常利益は18・3%減の29億5200万円だった。純利益は20・1%減の18億8900万円で、増収減益となった。
 この他、5月に経営統合することで合意していた伊藤チェーン(宮城県柴田町)と同日付で株式交換契約を締結した。9月1日に統合する。

花巻市へ年内進出 ユニバース会総会三浦社長が報告(2019/07/04)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市、三浦紘一社長)の取引先など会員企業320社でつくる「ユニバース会」の総会が3日、盛岡市内で開かれ、三浦社長が経営方針などを報告した。
 三浦社長は、青森、岩手両県での企業間競争が激しくなっている現状について、「今年度は今まで以上に厳しい競争になる。油断ができない状況だ」と指摘。人口減少によるマーケットの縮小、人手不足に伴う人件費の増加、消費税増税に対するポイント還元などの緩和措置など、厳しさを増す経営環境への対応が急務とした。
 本年度は、製造効率を高めるために2020年に稼働予定の「食肉プロセスセンター」の整備や業務の効率化による売り上げの向上を進めると強調。岩手県花巻市への年内進出を目指していることも明らかにした。
 総会には、585人が出席。本年度の事業計画案などを承認した。役員会では新会長に大手食品会社の明治の松田克也社長を選出したことが報告された。

進学、就労に理解深める 軽米高一日総合大学(2019/06/25)

 岩手県立軽米高(高橋正勝校長)は20日、大学の講義体験や企業の取り組みを学ぶ「軽米一日総合大学」を開き、全校生徒が進学後の学習の様子や就労について理解を深めた。
 県内外の大学教授らによる専門分野の講義の他、就職希望者や進学後の就労を見据え、二戸地域に本社や店舗がある企業の4人による出前講座も行った。
 出前講座では、北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)の人事教育部三本木優希さん(24)が、「スーパーの仕事はたくさんの人と関わることが多く、人と接することでパワーをもらえる」と仕事の魅力を強調。生徒たちは、やりがいや業務内容について真剣な表情で聞き入った。
 3年の小笠原有理さんは「働いている人から話を聞けて、やりたい仕事を絞り込む良い機会になった」と話し、卒業後の進路を見据えて胸を膨らませていた。

ユニバースチェッカーコンテスト 従業員接客技術競う(2019/06/17)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市、三浦紘一社長)は13日、市公民館で「チェッカーコンテスト」の決勝競技大会を開き、レジ係の従業員が接客技術を競った。今大会は経験年数6年未満と6年以上のクラスに分けて実施し、6年未満は上山華蓮さん(城東店)、6年以上は中村夕子さん(下長店)がそれぞれ最優秀賞に輝いた。
 サービス向上を目指して毎年開催しており、今年で36回目。全57店舗の社員とパートナー社員計922人が参加し、このうち80人が決勝大会に勝ち上がった。
 審査のポイントは、接客対応と会計のスピード、正確さの3点。同社の役員や店長が審査員を務めた。
 会場には、実際に店舗で使用されているレジが再現され、参加者が日頃の業務で磨いた接客技術やレジ打ちを披露した。
 最優秀賞以外の受賞者は次の通り。(敬称略)
 ◇個人クラス1(6年未満)
▽優秀賞=深川果菜(むつ旭町店)▽準優秀賞=立崎絵里(南類家店)▽4位=木浪朱理(沖館店)▽5位=黒田弘江(F磯鶏店)▽6位=三橋美鈴(五所川原東店)▽7位=坂本奈々恵(パワーズU十和田店)▽8位=沼端美月(毛馬内店)▽9位=船橋香南(むつ柳町店)▽10位=女澤みなみ(種市店)▽新人賞=立崎絵里(南類家店)太田克子(百石店)佐藤佑香(矢巾店)佐々木菜摘(新井田店)
 ◇同2(6年以上)
▽優秀賞=鹿島晶子(二戸荷渡店)▽準優秀賞=福士葉月(むつ旭町店)▽4位=堀内望美(階上店)▽5位=大澤愛実(むつ柳町店)▽6位=白戸麻也(U桔梗野店)▽7位=小向貴子(沖館店)▽8位=田名部美智子(根城店)▽9位=小野美幸(久慈川崎町店)▽10位=田中千恵(東青森店)
 ◇団体
▽最優秀店賞=根城店▽優秀店賞=白銀店、堅田店

ユニバースが販売企画部を新設(2019/06/04)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市)は3日、組織内に販売企画部を新設した。販売促進活動を中心に営業力の強化を図る。販売企画部長には、山本憲史取締役が同日付で就任した。

ユニバースが資源ごみ回収ステーション設置団体を募集(2019/05/28)

 ユニバース(八戸市)は、古紙などをリサイクルするための「資源ごみ回収ステーション」を設置する団体を募集している。整備費用として、1台当たり20万円を上限に寄付する。対象は町内会、子ども会などの民間団体や市町村。締め切りは7月31日。
 同社は有料で販売しているレジ袋の収益金を還元するため、2010年から設置団体への寄付を続けている。今回は約140万円の寄付を予定。希望団体は各市町村の廃棄物担当課を通じて申し込む。9月中旬をめどに同社が寄付先を決定する。
 問い合わせは、青森県環境政策課=電話017(734)9249=へ。

ユニバース売上高、過去最高の1239億円(2018/04/14)

 食品スーパー大手のアークス(札幌市)は13日、2018年2月期通期(17年3月~18年2月)の連結決算を発表した。グループ会社のユニバース(八戸市、三浦紘一社長)の売上高は前期比2・4%増の1239億100万円で、過去最高を更新した。経常利益は1・2%減の52億1900万円だった。
 アークスの連結決算は、売上高が5139億5500万円で、過去最高を更新。営業利益は144億4千万円、経常利益は163億6600万円で、それぞれ減少した。純利益は102億5500万円。過去最高だった前期を2・3%下回ったが、過去2番目の高水準となった。
 グループの新規出店は、ユニバース十和田西店など2店舗。計17店舗で改装を実施した。
 19年2月期の連結業績予想は売上高5220億円、営業利益147億円、経常利益163億8千万円、純利益100億円。グループ全体では、新規出店や建て替えは3店舗、改装は約12店舗を予定する。

56人が新たな一歩 ユニバース入社式/八戸(2018/03/29)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市、三浦紘一社長)は28日、同市のユートリーで2018年の入社式を開いた。新入社員56人が、社会人としての決意を胸に新たな一歩を踏み出した。
 三浦社長はあいさつで「会社にとって必要な人材に成長してもらいたい。変化に対応できるように勉強が必要だということを理解してほしい」と激励。17年入社の濱崎亮太さん(23)=三沢堀口店=が先輩としてのアドバイスを送った。
 新入社員を代表し、八戸市の根城店に配属される石橋慧美(さとみ)さん(22)=同市出身=が「地域にとってなくてはならない会社であるという信念と覚悟を持ち、人々の活力の源である食を支えていきたい。精いっぱい仕事に取り組み、向上心を持ってまい進していく」と誓いの言葉を述べた。
 新入社員は前年より11人少なく、内訳は男性26人、女性30人。29日から同社が属するアークスグループの合同研修と入社式に臨んだ後、八戸市でユニバースの研修に励み、4月18日から各店舗に配属される。

Uターン就職のメリット紹介 青森県内3社が東京でイベント(2018/02/04)

 青森県へのUターン就職促進に向け、青森銀行(成田晋頭取)、ユニバース(三浦紘一社長)、吉田産業(吉田誠夫社長)は3日、都内でイベントを開いた。来年3月に大学を卒業予定の県出身の学生に地元就職のメリットなどを紹介し、Uターンを検討する機会を提供した。
 新卒の売り手市場化や首都圏就職志向の高まりなどを背景に、地元企業間の採用競争が激化する中、地元に戻って働く若者を増やそうと開いた。3社合同での開催は、昨年に続いて2度目。
 イベントでは、学生15人に対し、3社の採用担当者らが各業界の近況を説明したほか、パネルディスカッション形式で地元就職の魅力を紹介した。
 イベントについてユニバース人事教育部の箱﨑真也人事グループマネジャー代理は「学生の皆さんがUターン就職をポジティブに考え、青森で働くことを考える機会になれば」と話した。3社は4日、仙台市内でも同様のイベントを開く。

アークスの売上高が過去最高に(2018/01/06)

 売上高が過去最高スーパーのユニバース(八戸市)を傘下とするアークス(札幌市)は5日、2018年2月期第3四半期(17年3~11月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0・1%増の3812億3500万円で、過去最高を更新した。営業利益は4・4%減の97億6500万円、経常利益は5.0%減の108億5700万円で、いずれも減少したが、過去2番目の高水準。純利益は14・4%減の70億2900万円。グループ全体で2店舗を新規出店、1店舗を建て替えたほか、17店舗を改装した効果などで売上高を伸ばした。

【経営方針】生活様式の変化に対応 期待超える店づくりを(2017/11/05)

 50年前にユニバース(八戸市)を創業し、一代で東北有数のスーパーに成長させた三浦紘一社長(77)。消費者に支持される店づくりや店舗運営、トップとして重視している経営方針などについて聞いた。
 ―顧客に支持される店づくりで重視することは。
 女性の働く比率が増えていることもあり、料理や片付けを簡単に済ませられるような商品が売れる傾向にある。スーパーとしてライフスタイルの変化に的確に対応することが必要だ。
 十和田東店(十和田市)には、ベーカリーと一体化したイートインスペースを設け、店舗で購入した商品をそこで食べられるようにした。今後のスーパーは買い物するだけでなく、さまざまなニーズに応えられる店づくりが重要になる。
 ―従業員の働く環境はどう変わる。
 働き方改革と言われているが、必要なのは生産性を上げること。10月に当社初の総菜工場「ユニバース八戸デリカセンター」が本格稼働し、製造のスピードは格段に上がった。まだ具体化していないが、精肉のプロセスセンターを建設する構想もある。
 レジの機能も変化しており、いずれはバーコードを打ち込まなくても、買い物籠に入ったまま会計できるようになるだろう。
 ―スーパーの使命は。
 阪神淡路大震災の際、現地に行ってせんべい汁を振る舞ったことがある。それを機に、災害時に必要な商品を備蓄する倉庫を整備した。そうした態勢を整えていたため、東日本大震災時は、どこよりも早く動いたという自負がある。震災で感じたことは、スーパーは重要な“社会インフラ”となっていることだ。
 ―新たな事業にも取り組んでいる。
 昨年7月から小中野店(八戸市)の周辺エリアで、商品を自宅や職場などに配送する「ネットスーパー」事業に参入した。他のスーパー各社が同じような取り組みで苦戦しているが、これ以上時代に遅れないようにスタートさせた。
 控えめな事業計画で始めたので当初の計画通りに進んではいるが、全体から見るとまだ対象エリアは狭い。これからどれだけエリアを広げていくか検討したい。
 ―消費者の志向をどう捉える。
 今は節約志向が続いている状況で、小売業界にとっては厳しい。ただ、消費者の志向には波があるため、生活レベルを下げたくないということで元に戻るかもしれない。節約志向がしばらく続けば、考え方を変えないといけないだろう。
 ―今後の経営方針は。
 何らかの形で常に変化はある。変化に対応していくのがわれわれの仕事。見誤らないようにしたい。
 今後は業界の寡占化がさらに進むことが予測される。消費者から高い支持や評価を頂けるよう、従業員と共に期待を超えるような店づくりを目指していく。

【人材育成】独自の教育制度で効果 多様な働き方に対応(2017/11/04)

 現在、北東北に57店舗を展開するユニバース(八戸市)は地元の経済振興だけでなく、雇用創出にも大きく貢献している。1994年に約千人だった従業員数は、2013年には5千人を超えた。
 発展を続けてきた要因の一つに、小売業の要となる「人材育成」が挙げられる。独自の教育制度を作り上げ、長年にわたり従業員と向き合ってきた三浦紘一社長(77)は「(育成の)効果を生み出すのは簡単なことではないが、業界内でも一生懸命だと評価を頂いている」と胸を張る。
 象徴的な取り組みの一つが、従業員の接客技術向上を目的とした「チェッカーコンテスト」。1983年から30年以上も継続して開催しており、レジ会計の正確さや対応の的確さなどを競い合う。今年の大会で優秀賞を受賞した同市下長店の中村夕子さん(40)は「コンテストは普段の自分の接客を振り返ることができ、モチベーションにつながる」と話す。
 研修会は、新入社員から管理職、幹部に至るまで、部署別・役職別に実施。外部講師を招いた講義や国内外の先進スーパーの売り場づくりの視察など、さまざまな教育システムによって顧客サービスの向上につなげている。
 ◇  ◇
 創立30周年を迎えた97年にパートナー社員(パートタイマー)の比率が従業員全体の50%を超え、接客や店舗運営を支える重要な働き手に。今年2月には、全従業員(実数)5454人の81%がパートナー社員となり、活躍の幅を広げている。
 2016年10月、社会保険の適用拡大に合わせ、パートナー社員の人事制度を刷新。ライフスタイルや目的に応じた働き方、給与・賞与の受け取り方を選択できる仕組みを導入した。
 三浦社長は「働き方が多様になっている中で、時代に沿った対応をしなければいけない」と強調。パートタイマーの待遇を大幅に見直す取り組みは青森県内では珍しく、人材確保に苦慮する小売業界のみならず、飲食や製造などの他業種にも関心が広がった。
 ◇  ◇
 今年10月には、八戸市の八戸北インター工業団地に新設した同社初の総菜工場「ユニバース八戸デリカセンター」の本格稼働に伴い、新たに従業員101人を雇用した。
 デリカセンターは、店舗数の増加や商圏拡大を踏まえ、総菜に対する消費者のニーズに対応するのが目的。産業界全体が人手不足に陥る中、工場に作業を集約して生産性向上を図り、従業員の「働き方改革」にもつなげたい考えだ。
 スーパーの運営で両輪となるのは人材育成とサービスの向上。「顧客の期待を超える店にならなければ高く評価されない。その思いを社員と共有していきたい」。三浦社長は従業員とのビジョンをこう描く。

【経営統合】将来に向け大きな一手 「順調だからこそ決断」(2017/11/03)

 2011年6月29日、小売業界に“激震”が走った。北東北で業績を伸ばしていたユニバース(八戸市)が、北海道最大の食品スーパー企業グループ・アークス(札幌市)との経営統合を発表したためだ。
 三浦紘一社長が「50年間で最も印象に残っている出来事」と振り返る成長戦略の大きな一手。
 八戸市のある経済関係者は「誰の目から見てもユニバースは勝ち組。当時は『なぜ』という驚きしかなかったが、成長を続けている現状を見て、その決断の意味が分かった」と話す。
 同日、東京都内でアークスの横山清社長との共同記者会見を終えた三浦社長は、すぐさま八戸市の本部に戻り、深夜に2度目の会見に臨んだ。「さらに上を目指すため、社員にビジョンを示すための決断だ」。将来の成果を見通しているかのように自信を見せた。
 ◇  ◇
 同年10月21日、株式交換によりユニバースはアークスの完全子会社に。グループの一員として傘下に入ったが、統合は両社の利点が合致した「対等の精神」にのっとって合意された。
 ユニバースは08年12月に東証1部上場を果たし、11年4月期決算で売上高1千億円の大台を突破。食品スーパー業界では東北地方でトップクラスの企業となり、業績が好調に推移していた時期だった。
 三浦社長は「世界や業界の流れでは当たり前のことだったが、外部から見ればサプライズだったに違いない」と振り返りつつ、「順調な時だからこその決断。乗っ取られたという印象を与えるのを避けたかった」と当時の心中を明かす。
 北海道と北東北の最大手同士の統合で、グループ全体の売上高は食品スーパー業界で全国2位に躍進。全国的にオーバーストア(店舗過剰)状態が指摘される中、その後の業界再編や大手総合スーパーの戦略に一石を投じたのは確かだ。
 ◇  ◇
 経営方針としてM&A(企業の合併・買収)を視野に入れ、時流を読んだ「合従連衡」の成長戦略を唱える三浦社長。一方、アークスは「八ケ岳連峰経営」の理念の下、同じ高さの山が連なるような企業連合を目指すグループだ。共にスケールメリットを追求する姿勢が一致し、相乗効果で成長を加速させている。
 アークスの代表取締役会長も兼任する三浦社長は「経営統合がまだ成功かどうかは分からない」との見方を示す。ただ、17年2月期連結決算でアークスの売上高は5126億4500万円、ユニバースは1210億900万円に上り、共に過去最高を更新した。
 小売業で重視される売上高ベースで判断すれば、おのずと「成功」の2文字が浮かび上がる。北東北で店舗網を確立したユニバースは、グループの中核企業の一つとして存在感を増している。

【50年の歩み】一代でトップ企業に 東証上場、成長続ける(2017/11/02)

 今から半世紀前。家族が経営する八戸市三日町の百貨店「三萬」に勤めていた三浦紘一氏は、売り上げが思うように伸びないことなどから、デパート経営に限界を感じていた。そこで活路を見いだしたのが、当時、米国で人気の食品スーパーへの業態転換。1967年10月20日に新会社のユニバースを設立、27歳の若さで自ら社長に就任した。
 既に市内にはスーパーがあり、「人口に比べて店舗数が多い激戦地」(三浦社長)。後発ではあったが、一念発起の決断だった。渡米して現地のスーパーを徹底的に調査するなど、新たな挑戦に懸ける思いは強かった。
 同年12月には、第1号店となる旧小中野店をオープン。売り上げを徐々に伸ばしながら市内外に新規出店を進め、77年には青森県外初となる店舗を久慈市に出店した。81年には当時としては大型の店舗面積1500平方メートルを超えるスーパーも開設し、売上高が100億円を突破。一代で築いた八戸発のスーパーは順調な滑り出しを見せた。
 ◇  ◇
 2000年代に入ると、さらに成長の勢いは増す。M&A(企業の合併・買収)を進めながら、出店ペースがさらに加速。03年には盛岡市に本格進出し、地域のスーパーから、より広域な「リージョナルチェーン」へと発展を遂げる。
 07年4月、青森県内では地方銀行2行以外の企業で初めて東証(2部)に上場。翌08年12月には、銀行を除いた北東北の企業で初めて東証1部入りを果たし、国内有数の企業と肩を並べた。世界的な経済危機「リーマンショック」の時期と重なり、全国的な消費低迷という荒波が押し寄せたが、これまで培ってきたノウハウで乗り越えた。
 売り上げを振り返ると、01年8月期は約500億円だったが、11年4月期には1千億円超を達成し、約10年間で2倍に急伸。11年10月には、今後の成長戦略として北海道最大の食品スーパー企業グループ・アークス(札幌市)と対等な立場で経営統合した。
 ◇  ◇
 14年3月には、M&Aにより地元の三光ストア4店舗を取得し、創業地・八戸の地盤をさらに強化。16年7月からは、小中野店の周辺をターゲットに、自宅や職場へ商品を届けるネットスーパーを開始するなど、新たな消費者ニーズにも対応してきた。
 店舗数は1998年の20店から、その後の約20年で57店まで増加。現在、1店舗当たりの売り上げ平均は21億円で、スーパー業界でトップクラスだという。
 ユニバースは、英語で「世界」という意味を持つ。「一つでも世界に通用するものを持ちたい、できるようにしたい」という思いで命名した。 半世紀を経て77歳になった三浦社長は、現状について「その具現化はまだまだ」と語り、さらなる発展を目指す。

【成長戦略】既存店活性化に力 当面は北東北で出店(2017/11/01)

 10月20日で創立50周年を迎えたスーパーのユニバース(八戸市)。青森県を中心に北東北で店舗網を築き上げ、現在は57店舗に拡大した。31日までに本紙のインタビューに応じた三浦紘一社長(77)は「出店範囲を広げるのはもっと力を付けてからになる」と述べ、当面は北東北で出店を進める方針を表明。既存店全体の活性化にも力を入れる考えを示した。一方、オーバーストア(店舗過剰)状態が指摘されるスーパー同士の競合や異業態間競争の激化を踏まえ、「今後の10年はこれまでより大きな変化になる」と予測し、将来の事業環境や消費者ニーズに対応した成長戦略を描く。
 ―50年の節目を迎えた。
 まだ通過点にすぎない。成功した企業とよく言われるが、成功とは思っていない。食品はファッションとは違い、あまり新たな傾向がない分野。当たり前のことを当たり前にやった結果だ。ただ、当たり前のことを続けるのは案外難しい。
 ―経営理念は。
 「Customers,ourPriority(私たちはいつでもどこでも顧客最優先)」。この理念は約20年前から重視している。「お客さま第一主義」を掲げる企業の商品やサービスの中には、必ずしもそうではないものも多い。実際にはあまり実行されていないことから考え出した。
 ―経営面の目標は。
 直近の2017年2月期連結決算の売上高は約1210億円。アークスと経営統合しなくても単独で1200億円は超えられると思っていたが、その先は単独では難しい。まずは1500億円を一つの目標にしたい。
 ―スーパーや小売業界を取り巻く現状は。
 業界全体がオーバーストア状態ということは間違いない。ただ、その中で新しい店を出して成長している企業もある。継続して発展していけるかどうかは企業力の違いだ。
 毎日の生活の中で食料品は消費量が圧倒的に多く、そうした意味でスーパーには優位性がある。異業態では、コンビニの限界が近づいていると思う。販売している物がスーパーの商品に近づくにつれ、売価に差が生まれてきている。
 ―今後の業界の変化をどう見る。
 これからの10年間は、これまでの25年間よりも大きな変化が起こる。何事も世界レベルで考えなければならない時代。日本は先進国の中で寡占化が遅れている国だが、将来的には全産業が寡占や経営統合の方向に進むだろう。それに乗っていくことが重要だ。
 ―さらなる成長に向けた戦略は。
 今後、北東北で2店舗の出店が決まっているが、それ以上は力を蓄えてからが良いだろう。出店範囲を広げていくのも、もっと力を付けてから考えたい。M&A(企業の合併・買収)を模索していく姿勢も基本的には変わらない。
 店舗を増やしてきているので、そういう観点では既存店全体のレベルアップを図ることが必要。接客をはじめ、改めることはたくさんある。それができてから次の段階に進みたい。『ユニバースは他店と違う』と感じてもらえるようなスーパーを目指していく。

ユニバース創立50周年 “八戸発”57店舗に拡大(2017/10/20)

 北東北でスーパーを展開するユニバース(八戸市、三浦紘一社長)は20日、創立50周年の節目を迎えた。地域密着の店づくりで高い支持を獲得し、現在は57店舗まで拡大。一代で企業を築き上げた三浦社長の経営力の下、北海道最大の食品スーパーグループ・アークス(札幌市)との経営統合を果たすなど、事業環境の変化に対応しながら成長を続けてきた。半世紀にわたり、地元の経済振興や雇用創出にも貢献。人口減少社会で小売業界では一層の競争激化が見込まれる中、東北地方を代表する“八戸発”のスーパーはさらなる発展を目指す。
 ユニバースは1967年10月20日に設立。当時、八戸市中心街にあった百貨店「三萬(みまん)」に入社していた三浦社長が新業態として立ち上げ独立し、同12月に第1号店となる旧小中野店(同市)をオープンした。
 市内のスーパーでは後発だったが、徐々に店舗数を拡大。三沢市や久慈市、十和田市、津軽地方などにも進出し、98年11月20店舗目を達成した。2000年以降はM&A(企業の合併・買収)も進め、出店ペースをさらに加速させた。
 07年4月、銀行以外の企業では青森県内で初めて東証2部に上場。08年12月には、金融機関を除いて北東北初の東証1部上場企業となった。売上高は右肩上がりに上昇し、11年4月期決算で1千億円を突破した。
 業績が好調に推移していた11年6月、三浦社長は成長戦略の一手として、アークスとの対等な立場での経営統合を決断。同10月、株式交換によって同じく東証1部上場のアークスがユニバースを完全子会社化し、アークスグループの売上高は食品スーパー業界で全国2位に躍り出た。
 これにより、ユニバースは上場廃止となるが、三浦社長はアークスの代表取締役会長を兼職し、グループでも経営手腕を発揮する。
 事業多角化の一環で、16年7月からは自宅や職場へ商品を配送する「ネットスーパー」のサービスを開始。現在は八戸市内の約3万世帯が対象だが、早期に市内全域のカバーを目指す。
 同市の八戸北インター工業団地に整備した同社初の総菜工場「ユニバース八戸デリカセンター」は今月から本格的に稼働し、生産性の向上が期待される。
 小売業界の競争激化や消費低迷が続く中、顧客のニーズに応える店舗運営で着実に飛躍を遂げてきたユニバース。三浦社長は取材に「お客さまに育てていただいた。大きな感謝を申し上げる」と謝意を示し、「今後もさらに顧客満足度を高める店づくりを進めていきたい」と意気込んでいる。
 同社は現在、青森38店舗、岩手18店舗、秋田1店舗を展開。売上高は過去最高を更新し続け、直近の17年2月期連結決算では1210億900万円に上った。1店舗当たりの平均売上高は約21億円で、食品スーパーではトップクラスだ。従業員4183人。