エスプロモ株式会社

社名 エスプロモ株式会社
本社所在地 八戸市新井田西4の1の1
電話 0178(25)9222
設立 2008年11月
事業内容 木造戸建住宅建設事業、メンテナンス、ローン、海外戸建事業など
資本金 1000万円
売上高 7億9000万円(2024年3月期)
従業員数 81人(24年4月時点)
【HP】  https://www.s-promo.jp/

代表取締役社長 坂頂 昭治 氏

採用情報

職種 サービス業
勤務地 八戸市内(南郷を含む)
勤務時間 4週を平均して、1週間当たり40時間の変形労働時間制
インターンシップ あり。随時
社会人採用 あり。随時
採用実績 2023年度8人、22年度7人
社員登用実績 22~24年度 13人
給与 月額平均17万6000円~20万9000円(契約社員、経験による)
諸手当 通勤など
昇給 年1回(4月)
賞与 年2回(6月、12月)
休日休暇 4週を平均して、1週間当たり2日として割り振り、年末年始、夏季、有給、慶弔
保険 健康、厚生年金、雇用、労災
福利厚生 健康診断、産休、育休
選考の流れ 履歴書送付→面接→試験
お問い合わせ 指定管理事業本部
0178-25-9222
Email:info@s-promo.jp

スポーツ支えて地域貢献

―経営理念は。
公共スポーツ施設をフィールドとした「地域社会への貢献」が理念だ。市民の財産である施設を活性化し、地域社会に貢献する。
―仕事の魅力と課題は。
長根公園など6カ所を運営管理するほか、YSアリーナ八戸をはじめ、リンクの製氷業務を担っている。氷都八戸の施設の充実は国内随一で、昨シーズンのスピードスケートの国際大会では「世界に認められる氷質」に手応えを得た。国際大会開催地に選ばれるように技術と経験を積み重ね、施設の価値を高めていく。
各施設は多様な競技に利用され、健康づくりからプロスポーツまで、要求されるレベルも幅広い。ニーズに合わせた状態をつくり出す技術と知識の探求が仕事の魅力で、培ったノウハウの継承が重要な課題だ。
社員には仕事を通じた人生設計を促している。人として成長しながら長く在職できる会社でありたい。
―今後の事業展開は。
市体育館の建て替え計画は「PFI方式」の採用が有力と聞く。事業者選定は建設・運営・維持管理の各専門会社がグループになって競争する。しっかりと準備して臨みたい。
―育成の取り組みと求める人材は。
専門性を身に付けるには時間がかかる。資格取得数は業界トップクラスで、社内に手本となるエキスパートが在籍し、育てる環境が整っている。何より大切なのは「成長したい」という気持ちだ。生涯の仕事として「プロフェッショナル」を目指せる人と働きたい。

リンク結氷作業丁寧に/テクノルアイスパーク八戸(2024/7/10)

テクノルアイスパーク八戸で今シーズンの営業に向け、スケートリンクに氷を張る結氷作業が本格化している。9日はスタッフが交代でリンクに散水し、滑走しやすい氷作りに取り組んでいた。
作業は5日から24時間態勢で実施。交代で1、2時間ごとに約50度のお湯をまき、均等に氷を張る。12日まで同様の工程を約130回繰り返し、厚さ約4、5センチの良質な氷に仕上げるという。スタッフの小島健太郎さん(34)は「利用者に『滑りやすい』と言ってもらえるように頑張りたい」と力を込めた。同施設ではフィギュアスケートやアイスホッケー競技の各種大会を予定。13日から貸し切りの営業を開始。9月8日からは一般開放を予定しており、初日は無料となる。

スピードスケート/YSアリーナ八戸/称賛「最高のリンク・氷」/国際大会参加選手 好タイム続出(2024/2/10)

9日開幕したスピードスケートの「世界ジュニア選手権」。3、4日に行われた「ジュニアワールドカップ(W杯)最終戦」に引き続き、YSアリーナ八戸がジュニア年代の頂点を決める大会の舞台となっている。同アリーナにとって、初めての世界大会開催となったW杯最終戦では、ジュニア男女の個人8種目で、40人を超える選手が自己ベストを更新。ジュニア選手権でも好タイムが相次いでいる。氷都八戸が誇る世界最高水準のリンクに対し、日本を含む各国の選手から「最高」「素晴らしい」など称賛の声が上がっている。(磯野雄太郎)
◇   ◇

同アリーナは国際大会の開催が可能な日本国内3カ所目のリンク。製氷には純水を使うため滑りが良く、スピードやタイムが出やすいリンクとされている。
今回、外国選手が初めてレースに臨んだ。W杯の女子1000メートルで2位だった、ポーランド代表のヴィクトリア・ドンブロフスカ選手は「気温が寒過ぎなくて良い。素晴らしい氷」とたたえる。
「今まで滑った中で一番のリンク」と絶賛するのは、男子マススタートを制したチェコ代表のメトデイ・イーレク選手。「他のリンクでは氷が気になってマインドコントロールがいるときもあるが、ここでは必要ない」と、競技に集中できる環境に満足していた。
各国選手からの声に、製氷作業を担うエスプロモ(八戸市)主任の山口智矢さん(49)は「すごくうれしい」と喜んだ上で、「ここでゴールではないので今後も精進していく」と一層の研さんに励む。
アリーナの米内正明館長によると、今回訪れた国際スケート連盟の役員も氷の質を評価している。今後も継続的に国際大会を誘致するには「記録が出るリンク」としての知名度向上が必要だ。米内館長は「2週続けて大会を開けたことを一つの実績とし、今後もアピールを続けていきたい」と意気込んだ。

YSアリーナ八戸、3日から国際大会/世界に選ばれるリンクに/製氷担うエスプロモ 氷の薄さ、ミリ単位で調節(2024/2/1)

2019年秋にオープンした八戸市立屋内スケート場「YSアリーナ八戸」は、2月3日から始まる初のスピードスケートの国際大会で「世界デビュー」を迎える。市から指定管理を受け、製氷作業を担うエスプロモ(同市)は約5年間、好記録につながる氷の質を追求してきた。同社主任の山口智矢さん(49)は「選手全員が自己新記録を出し、滑り終わった後に笑顔になるような、良質のリンクを提供したい」と“八戸品質”の氷に熱い思いを込める。(桑田友人)

前身の公社時代から市内のリンクの製氷に携わるエスプロモ。経験やノウハウはあったが、オープン当初は以前の長根リンクと冷凍設備が異なったことも影響し、思い通りの氷の硬さや粘りが出せず、苦戦した。
当時の責任者だった武山靖さんを中心に、滑りやすい氷面温度を発見。今季の国内大会でも自己新や大会新が数多く記録され、選手や指導者から高評価を受けている。
ただ、「今なお試行錯誤を繰り返している」(山口さん)。武山さんから山口さんに責任者が代わった後も、国内大会の出場選手に感想を聞いているほか、長野五輪が開催されたエムウェーブ(長野市)などの担当者と意見交換を重ね、製氷技術の研さんに努めている。
さらなるレベルアップを図る背景には、標高の問題がある。一般的に高地のリンクの方が記録が出やすいとされる中、YSアリーナの標高は10メートル程度。アスリートから選ばれるためには氷の質を向上させるしかない。
大会時に最もこだわっているのが氷の薄さだ。一般解放時の厚さは4センチで、大会では競技用の面を露出させる。「最初に作った氷は不純物が少なく滑りやすい」。溝ができれば、できる限り削ってから企業秘密の薄さに整える。
計8人のスタッフで毎日、氷の厚さを測り、状態を確認する。「少しでも手を抜けば質が落ちる。氷は生き物だ」と山口さん。天候や気圧によっても、滑り具合は変わってくるため、ミリ単位での調節を欠かした日はない。
1、2日には最終調整の製氷を行う。初の国際大会を前に「世界にアピールする絶好のチャンス。とことん(製氷で)攻めたい」と力を込めた。

第8回八戸リレーマラソン/301高射直接支援隊4連覇(2023/11/6)

■フル職場対抗
充実の布陣で圧倒
○…フルリレー職場対抗では、8人でたすきをつないだ301高射直接支援隊が堂々の4連覇を果たした。
昨年は訓練と重なり選手集めに苦労したが、今回は充実の布陣を整えた。特設コースを計28周するレースは1人3、4周を走って対応。チーム1のスピードを持つ1走王野拓哉(22)が勢いよく飛び出すと、2位で監督を務める深沢竜太(34)にリレー。圧倒的な走りでトップに躍り出ると、残る選手は周囲を大きく突き放してフィニッシュした。
両手を掲げゴールテープを切った、アンカーの笠原隆司(20)は「全ての力を出し切れた」と充実した表情。深沢は「来年は5連覇を目指す」と意気込んでいた。

航空自衛隊三沢栄冠
初出場、堂々好記録 フル男女混合
○…フルリレー男女混合は、初出場の航空自衛隊三沢が栄冠に輝いた。チームを率いた武者優(47)は「少しでもタイムを縮めようという全員の思いが結果につながった」と振り返った。
普段から走り込んでいる選手が集まったというチームの目標は、昨年の同部門優勝チームが記録した3時間1分を切ること。アップダウンのあるコースに苦戦しつつも、最後までペースを守って走り抜いた。女性選手の活躍も大きく、目標タイムを30分以上更新する好記録で堂々の優勝を飾った。
チームのエースとしてアンカーも務め、力走を見せた星隆次(25)は「みんなと楽しく走り優勝できてよかった」と語った。

兼田歯科クリニックV2
一度もトップ譲らず ハーフ一般
○…ハーフリレー一般は、青森県立八戸西高陸上部の現役選手とOBら6人で臨んだ兼田歯科クリニックが2連覇を達成。アンカーを務めた小笠原太一(29)は「全員がいい走りをできた」と充実感を漂わせた。
それぞれの練習拠点が異なるため、全員で集まって走ったのはこの日が初めてだったが、高い団結力を披露。第1走者からアンカーまで一度もトップを譲らずにたすきをつないだ。
同校3年の佐藤晶は「登りでペースを落とさない持ち味を発揮できた」と笑顔。2年の前田翼は「自分よりずっと速い先輩たちと走ることができて楽しかった」と振り返った。

柏葉アスリートA 頂点
笑顔でたすきつなぐ ハーフ小学生
○…ハーフリレー小学生で1位に輝いたのは「柏葉アスリートA」。主将を務めた七戸町立城南小5年の西野翔哉(11)は「みんなで協力し、笑顔でたすきをつないだ。走り切れてよかった」と喜んだ。
シャトルランやインターバルトレーニングなど、負荷の高いメニューで鍛えてきたチームは序盤から大きくリード。他の追随を許さず、8人で計14周を快走した。
最後の直線では、チーム全員がアンカーを拍手で迎え、手を取りながら並走。歓声を上げながら満開の笑顔でゴールした。西野主将は「練習の成果を発揮し、良い結果を残すことができた。来年も1位を目指して頑張りたい」と力を込めた。

つなぐたすき、つながる心/八戸リレーマラソン(2023/11/6)

学校や職場の仲間でたすきをつなぐ第8回八戸リレーマラソン(エスプロモ主催、デーリー東北新聞社、八戸市陸上競技協会共催)が5日、市東運動公園陸上競技場で開かれた。フル(42.195キロ)3部門、ハーフ(21.0975キロ)4部門にエントリーした91チーム836人が、爽やかな秋晴れの下、心地良い風を受けながら快走した。

この日は天候に恵まれ、絶好のマラソン日和。スタートの合図とともに一斉に駆け出したランナーは、沿道からの盛んな声援を背にして懸命にゴールを目指した。

八戸ちびっこマラソン悪天候で中止/神野選手 代替で講座(2023/11/5)

ユニバースカップ2023第23回八戸ちびっこマラソン(エスプロモ主催、八戸市陸上競技協会、デーリー東北新聞社共催、ユニバース特別協賛)は4日、市東運動公園で開かれる予定だったが、雷の危険性があるため中止となった。これに伴い、ゲストランナーの神野大地選手による講座を代替開催。健脚自慢の児童がさらに速く走るためのこつを学んだ。
コロナ禍での開催断念はあったが、悪天候による中止は今回が初めて。
神野選手は青山学院大3、4年時、「箱根駅伝」で標高差約800メートルの坂を駆け上がる最も過酷な5区を担当。それぞれ1位、2位の好成績を残し、「山の神」としてチームの初優勝と連覇に貢献した。
講座では、神野選手が走る動きに必要なストレッチを紹介。子どもたちは元気にかけ声を出しながら、マラソンで重要な筋肉や関節をほぐした。
毎年参加している市立白銀南小3年の神子沢明飛君(9)は「脚のほぐし方がためになった。今度からは走る前にきちんとウオーミングアップしたい」と話した。
このほか、小学校6年間で開催された大会(中止分も含む)を全て完走した、楳内心菜さん(柏崎小)今靖志朗君(青潮小)山谷涼華さん(城南小)の3人に記念品を贈呈。5、6年を対象としたオープン参加の記録会も実施した。

紅葉 闇夜に浮かぶ/八戸・南郷(2023/10/27)

八戸市の南郷カッコーの森エコーランドで28、29日、「南郷もみじのライトアップ2023」が開催される。26日には試験点灯が行われ、あんどんやライトに照らされ温かな色に染まるイロハモミジ約280本が闇夜に浮かび上がった。
同ランド指定管理者のエスプロモ(同市)が主催。市南郷文化ホールなどを管理するアート&コミュニティ(同市)の共催で行った。
夏の暑さが長引いたためか、同日現在の色付き具合は3割ほどで、平年より1週間程度遅れているという。寒暖差により、週末は5分ほどまで紅葉が進むとみられる。担当者は「風情ある風景を楽しんでほしい。緑とのコントラストが見られる日中の散策もおすすめ」とPRしていた。
入場無料。点灯時間は午後4時半~7時半。市民の森不習岳のもみじ園では、両日午後5時~7時、南郷観光協会によるライトアップが行われる。

八戸/秋風浴び心地よい汗/4年ぶり南部山ウォーク(2023/10/25)

八戸市内の運動施設指定管理者エスプロモ(坂頂昭治社長)は15日、同市の南部山健康運動公園で「南部山ウォーク2023」を開催した。約350人の参加者は、爽やかな秋風を浴びながら約8・5キロのコースを歩いた。
2020、21年は新型コロナウイルスの影響で規模を縮小。昨年は工事でコースの一部を確保できず中止となり、通常開催は4年ぶりとなった。
参加者は友人や家族と会話を弾ませたり、自然を楽しんだりしながら自分のペースで歩き、心地よい汗を流した。
家族と参加した市立中居林小2年の中山笑菜(にこな)さん(8)は「いっぱい歩くのが楽しい」と話していた。

心込めて芝生整備/市ラグビー協会 南郷陸上競技場で「感謝デー」/選手150人集結、セミナーも(2022/12/3)

八戸市ラグビーフットボール協会(一戸栄司会長)は11月26日、同市の南郷陸上競技場で、初めての「ラグビー感謝デー」を開催した。市内4高校と八戸学院大のラグビー部に所属する選手約150人が集まり、日頃の練習や試合で使用するグラウンドに感謝の気持ちを込め、芝生を整備。キックやラインアウトなどの技術セミナーも行われ、実戦的なテクニックを身に付けた。

芝生整備は、指定管理者のエスプロモの職員が担当。雑草の繁茂やプレー中の選手のスパイクで芝生がめくれた場所(クレーター)に、機械を使って年2回種まきを行っている。
職員の下田尋通さん(53)によると、芝生の昆虫を食べたカラスのふんの中や、選手のスパイクに付いた
雑草の種が育ち、芝生の生育を阻害することが、クレーターの主な要因だという。
最初に下田さんが芝生の種まき方法を説明。「雪が降り積もり、その中で生き抜いた種が根付き、芝生が再生する。来シーズンきれいなグラウンドでいいプレーができるよう、心を込めて整備してほしい」と呼びかけた。
選手たちは班ごとに分かれてクレーターを探し、種をまいた後、砂をかぶせてならした。青森県立八戸工業高2年で主将の出貝匠さん(16)は「普段は気が付かなかったが、芝生の剥がれた場所が結構多かった。整備してくれる方々に感謝しながら、来年はきれいなグラウンドでプレーしたい」と意気込んだ。
八学大4年の今野聖夜さん(21)は「芝生の整備は楽しかった。きれいな芝生でいいスクラムを組み、上位を目指してほしい」と後輩にエールを送った。
八学光星高1年の宇部太陽さん(16)は「キックの技術など今後のプレーに生きる内容を学ぶことができた」、県立八戸西高1年の佐藤壮さん(15)は「芝の育て方などを知ることができてためになった」とそれぞれ話した。

たすき、笑顔でつなぎ/3年ぶり、八戸リレーマラソン(2022/10/3)

「第7回八戸リレーマラソンin東運動公園」(デーリー東北新聞社、エスプロモ主催)が2日、八戸市東運動公園で開かれた。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。子どもから大人まで市内外の46チーム計412人が、心地良い秋風を受けながら、学校や職場の仲間らとたすきをつなぎ、絆を深めた。

2019年以来となった今大会は、開催時期を例年より1カ月前倒し。42・195キロのフル3部門にオープン参加を含む17チーム、ハーフ5部門に29チームがエントリーした。この日は朝から晴れ渡り、八戸の最高気温は22・8度と9月下旬並み。公園内の1・5キロの特設コース沿いでは、ナナカマドが真っ赤な実を付け、秋の訪れを告げた。
ランナーは仲間の応援に笑顔。ゴール前ではアンカーがチームメートとハイタッチを交わし、一緒にゴールテープを切る光景が見られた。

八戸ちびっこマラソン/3年ぶり児童552人力走/男子6年里村(法奥)頂点/女子6年小村(福地)制す(2022/10/2)

ユニバースカップ2022第22回八戸ちびっこマラソン(エスプロモ主催、八戸市陸上競技協会、デーリー東北新聞社共催、ユニバース特別協賛)が1日、八戸市東運動公園陸上競技場を発着点に行われ、男子6年(3キロ)は里村樹季(法奥)、女子同(同)は小村佳桜(福地)が優勝した。 新型コロナウイルスの影響で2020、21年と中止され、今回が3年ぶりの開催。小学1~6年男女の各部門に青森、岩手、秋田3県から552人がエントリーした。
レースは学年、男女別にスタートが切られ、選手たちは号砲と同時に飛び出し、元気いっぱいにゴールを目指した。

羽生プロ転向表明/「また八戸で滑って」/羽生にねぎらい、エール/震災時、練習拠点/市内関係者、あせぬ思い出(2022/07/20)

19日に競技の一線から退くことを表明したフィギュアスケート男子の羽生結弦選手(27)は氷都・八戸市ともゆかりが深い。2011年の東日本大震災では地元の仙台が被災。この際、一時的に練習拠点にしたのが八戸だった。その後もアイスショーで度々来八するなど、国民的英雄でありながら、市民にとっては身近な存在。市内の競技関係者は偉業をたたえつつ、プロの世界で新たな挑戦を続ける羽生選手にエールを送った。

「けがと向き合いながらよく戦った。まずは体を休め、いつか八戸で滑ってくれればいい」
八戸市新井田のテクノルアイスパーク八戸を管理するエスプロモの坂頂昭治社長は、こうねぎらった。
新井田は羽生選手が練習で何度も滑った場所。坂頂社長とは、10年に市内で開かれたアイスショーに参加した頃からの仲だ。
震災直後、練習場所を探していた羽生選手にリンクを提供。「節電で電気をつけられない時も、(薄暗い)太陽光だけで8時間練習していた」と振り返る。
羽生選手は震災後に市内で行われた復興アイスショーに出演後、めざましい飛躍を遂げ、14年のソチ五輪で金メダルを獲得する。
その年、八戸で“凱旋(がいせん)公演”を行った際の言葉が心に残っている。「新井田のリンクを『金メダルに欠かせない(リンク)』と言ってくれた。うれしかった」
アイスパーク八戸には、羽生選手が寄贈したスケート靴が飾られている。震災が起きた時、仙台市のリンクで練習中に履いていた貴重な物だ。「こんなに大事な物を」と思う一方、それだけ八戸との絆を大事にしてくれているんだ―と感謝している。昨年4月にもフラット八戸で公演している羽生選手。坂頂社長は「また八戸で滑ってほしい」と再会を期待した。
八戸を拠点に活動するフィギュアスケーティングクラブ「八戸FSC」では、5歳から大学生まで約30人が練習に励む。同じ競技に打ち込む選手として、羽生選手が八戸で練習していた逸話はクラブの誇りだ。
廣谷帆香さん(22)=岩手大4年=は、11年のショーにキッズスケーターとして参加。羽生選手の圧巻の滑りに心を躍らせた。「競技だけでなく、震災からの復興も含めて東北を引っ張ってくれた」と感謝する。
偉大なメダリストを目標にする生徒も多い。田名部飛至也さん(13)=市立下長中2年=は5歳の時にソチ五輪をテレビ観戦し、勇姿に憧れて競技を始めた。
「他の選手よりも人一倍努力して、結果もついてきた。技術面だけじゃなく礼儀も正しくて、尊敬している」。新たなステージに進む羽生選手の背中を追い続けるつもりだ。

テクノルアイスパーク八戸には、羽生結弦選手が東日本大震災発生時に履いていた靴が展示されている。右は坂頂昭治社長=19日、八戸市

八戸ちびっこマラソン あす受け付け開始(2021/07/03)

 ユニバースカップ2021第21回八戸ちびっこマラソン(エスプロモ主催、八戸市陸上競技協会、デーリー東北新聞社共催、ユニバース特別協賛)は10月2日、市東運動公園で開かれる。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、参加者は青森、岩手、秋田の3県在住の小学生に限る。事務局は4日から、参加申し込みを受け付ける。
 距離は男女とも1、2年生が1・5キロ、3、4年生は2キロ、5、6年生が3キロ。定員は小学生1200人(各部門100人)で、参加費1500円。申し込みは、RUNNETによるインターネットエントリーのみ。締め切りは8月15日。
 6年生を対象に、6年連続完走者には特別賞を送る。希望者は8月15日までに過去5年分の完走証(第20回大会除く。コピー可)を事務局に持参するか郵送する。
 コロナ対策として、選手受け付けや開会式は行わない。陸上競技場の入場者を学年毎に制限しながら行う。スタート整列時には、参加賞として配布するネックゲイターをマスクの代わりに着用する。

座ってできる体操を体験/災害時避難での運動不足解消へ(2021/05/01)

 八戸市みなと体験学習館「みなっ知(ち)」(前澤時廣館長)で25日、防災教室「座ってできるかんたん体操」が開かれ、参加した15人が、気軽にできるストレッチなどを体験した。
 災害時、避難所に避難した際の運動不足解消などを目的に実施。市の体育施設などを管理運営するエスプロモの健康運動指導士、斉藤あかねさんが講師を務め、参加者に椅子に座った状態で手足を動かすことでできるストレッチや、筋力トレーニング、脳力トレーニングを指導した。
 参加した同市の角浜ひさ子さん(73)は「ストレッチなどをして体が楽になった」と笑顔だった。斉藤さんは「ちょっとした時間でできるので、教室をきっかけに継続してもらいたい」と話した。

“滑る氷”追求/YSアリーナ八戸 製氷改善、今季好記録続々(2021/01/27)

 2019年秋に氷都・八戸のシンボルとしてオープンした屋内スケート場「YSアリーナ八戸」。これまで青森県ゆかりの選手や国内一線級の選手たちが同アリーナで開かれたスピードスケート大会に参戦し、今季は昨季に比べて好記録が続出している。もちろん選手個人の力が大きいが、良質なリンクも重要な要素の一つ。八戸市から指定管理を受け、製氷作業に取り組むエスプロモ主任の武山靖さん(53)は「記録が出る氷作りが分かってきた。今後も世界で通用するリンクを目指して、試行錯誤を重ねていきたい」と頼れる“裏方”を目指し、日々励んでいる。
 YSアリーナは世界最高水準の設備を備える国内3番目の屋内スケート場。オープン直後の10月に開かれた全日本距離別選手権では、五輪金メダリストの高木美帆選手ら、日本を代表するスケーターも多く参加したが、氷に対して、選手からは「軟らかくて足が疲れる」といった率直な声も上がっていた。
 武山さんは、長根リンクで15年以上氷作りをしてきた製氷のスペシャリスト。しかし、長根リンクは、リンク下にあるパイプに不凍液を流して凍らせてきた一方、YSアリーナでは零下13度の液化炭酸ガスを流して氷を作るため、最初のシーズンは、これまでの経験やノウハウを生かせず、氷の硬さや、粘りが不安定になってしまったという。
 選手の滑りを後押しするようなリンクを作りたい―。氷の質を改善するため、ナショナルチームの選手やスタッフなどに相談。製氷技術を一から見詰め直し、大会ごとに氷面温度を変えるなどして、好記録が出る氷を探った。
 試行錯誤の末、氷面温度を零下6・5~7・0度に保つと滑りやすい氷になることを発見。外気温や施設の客の入り具合などに合わせて、小まめに温度を変えることで、「氷の質を一定に保つ技術も身に付いてきた」という。
 万全のリンクコンディションで選手を迎えた今シーズンは、地元の中高生が各種目で新記録を次々更新。今月9~11日に行われた全日本ジュニア選手権では女子3000メートルで、北海道の高校生ら2人が、昨シーズン、高木選手が記録したリンクレコードを塗り替えるなど、氷の質の向上が目に見えて現れている。
 男子5000メートルなど4種目で県中学記録を保持する佐々木海地選手(白山台中)は「昨シーズンに比べて氷の乗り心地に安定感があり、滑りやすい」と評価する。
 2月中旬にはYSアリーナ初となる世界大会が開催される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止に。氷の“世界デビュー”はお預けとなったが、武山さんは「滑る氷を追求し、選手の力を最大限に引き出すリンクを作っていきたい」と力を込めた。

プレー上達目指し真剣/元日本代表・溝江さん(ウルスラ高出)ソフト教室(2020/12/30)

 八戸聖ウルスラ学院高を卒業した、ソフトボール元日本代表の溝江香澄さんらを招いたソフトボール教室が26日、八戸市屋内トレーニングセンターで開かれ、市内外から参加した小学生から高校生まで約110人が、一流の技術を学びながら守備や打撃練習に励んだ。
 溝江さんは弘前市(旧相馬村)出身。2007年から5年間日本代表として活躍し、10年には世界選手権での銀メダル獲得に貢献した。現在は第一線を退き、日本女子リーグのNECプラットフォームズRed Falcons(静岡県)で監督を務めている。
 今回の教室は、市ソフトボール協会とエスプロモが共催した。
 講師は溝江さんのほか同チームの角野杏内野手、峰サアヤ外野手が務めた。午後に開かれた高校生向けの教室では、ゴロの捕球や打撃のこつなどを約3時間にわたって伝授。高校生たちは講師の動作を見本にして、ひたむきに体を動かした。
 教室終了後、溝江さんは「練習は一日一日の積み重ねが大切。いずれは青森から日本を代表する選手が出てほしい」と期待を込めた。ウルスラ高2年の谷地のどかさん(17)は「偉大な先輩に指導してもらえてうれしい。基本が大切だということを忘れず、チームでも練習していきたい」と意気込んでいた。

紅葉闇夜に映え/八戸・南郷であすから点灯(2020/10/30)

 八戸市の南郷カッコーの森エコーランドで、31日と11月1日に、もみじのライトアップが展開される。29日は試験点灯が行われ、ライトに照らされて真っ赤に発色した約280本が、漆黒の闇に浮かび上がった。
 新型コロナウイルスの影響で、市民の森もみじ公園のライトアップは中止になったが、紅葉を楽しんでもらおうとエスプロモが企画。恒例のお茶の振る舞いを中止するなど感染予防策を講じて実施する。
 同ランドの下田尋通館長は「現在の色づきは五分ほど。昼間も美しいが、夜間のライトアップを楽しんでほしい」とPRしている。
 点灯時間は午後4時半から7時半まで。

ブレイズ今季最多5ゴール、ホーム最終戦飾る(2020/01/20)

 アジアリーグアイスホッケーの東北フリーブレイズは19日、テクノルアイスパーク八戸で今季ホーム最終戦を行い、日光アイスバックスに5―2で勝利した。通算成績は3勝27敗。
 1点を追うブレイズは第1ピリオド5分、山本和輝がキルプレーの間に同点ゴール。同7分には田中遼が2点目を決めるなど計4点を奪って主導権を握った。第2ピリオド以降も攻撃の手を緩めず、チーム今季最多得点で白星を飾った。
 フリーブレイズはプレーオフ進出の可能性が消滅している。残りのレギュラーリーグ6試合はいずれも敵地で行う。次戦は24~26日、釧路市日本製紙アイスアリーナでひがし北海道クレインズとの3連戦に臨む。
 ゴールラッシュでアイスバックスの出鼻をくじき、5―2で快勝。この3連戦を2勝1敗と今季初めて勝ち越した。田中豪主将は「強い気持ちを持ちつつも、集中してプレーし、チャンスをものにできた」と充実感をにじませた。
 泥くさく相手に向かう、ハードワークの姿勢が勝利につながった。1点を追う第1ピリオド5分、1人少ないキルプレー中に、味方の厳しいチェックで相手がこぼしたパックを山本和輝が拾って攻め上がり、相手GKとの1対1に持ち込んで同点ゴール。「狙い通り。キルプレーでの得点チャンスは珍しいので、決めれば大きいと思った」としてやったりの表情を浮かべた。
 このゴールが仲間の闘争心に火を付け、チームは攻勢を強めた。7分には田中遼の勝ち越しゴール。16分、18分にも立て続けにネットを揺らし、畳み掛けた。第2ピリオド以降は、先発マスクのベテランGK・橋本三千雄が好セーブでチームを鼓舞し、勝利を引き寄せた。
 2点目を決めた田中遼は「これまで、いい試合をしても勝ち切れなかった。この勝利で悪い“癖”みたいなものが払拭(ふっしょく)できるのでは」と感触をつかんだ様子。
 田中主将も「一人一人がハードなプレーで役割を果たすしかない。残りの試合で一つでも多く(応援してくれるファンに)勝つ姿を見せたい」と前を向いた。
 この日のホーム最終戦には、過去2番目に多い1569人が来場。遠方から、相手チームのファンも多く訪れ、熱戦に最後まで熱い声援を送っていた。
 むつ市から家族で応援に駆け付けた市立大平小6年の井本結月さん(11)は「応援していてとても楽しかった。来季は今年よりもたくさん勝利してほしい」とエール。チーム創設時からのファンだという八戸市の工藤俊憲さん(51)は「今季の成績は残念だが、チームはまだまだ続く。今回の試合は気迫が伝わった」と戦いぶりを評価した。
 一方、この試合がテクノルアイスパーク八戸でのブレイズの“最終戦”となる見通し。今春、八戸駅西地区にオープンする「フラットアリーナ」が来季からチームのホームリンクとなるためで、田中豪主将は「リーグ優勝を決めた思い出もある、特別な場所。勝利で締めくくることができ、ほっとした」と感慨深げだ。
 ファンと共に試合の行方を見守った、リンクを管理するエスプロモの坂頂昭治社長は「このリンクからアイスホッケー人気が広がった。ファンと選手の熱気が、新しいリンクでも変わらず、受け継がれたらうれしい」と目を細めていた。

電飾色とりどりに/八戸・新井田公園(2019/12/01)

 きょうから12月。今年も残すところ1カ月となった。八戸市の新井田公園では1日夜に始まるイルミネーション点灯を前に、30日夕に試験点灯が行われ、公園を訪れた市民らが青やオレンジなど、色とりどりに輝く電飾の明かりを一足先に楽しんだ。
 市内の運動公園の指定管理者であるエスプロモ(坂頂昭治社長)がにぎわいを創出しようと毎年実施。同公園では27日、東北電力八戸電力センターや関連企業の従業員らが電飾の取り付け作業を行った。今年は青やピンクなど約2万個の発光ダイオード(LED)電飾を同公園の木や植え込みに飾り付けている。
 公園内にあるテクノルアイスパーク八戸でフィギュアスケートの練習をしていた市立長者小3年の山形彩織さん(8)は「キラキラしていて、すごくきれい」と笑顔を見せた。
 点灯期間は来年2月末まで、時間は日没から午後9時ごろまで。

“デビュー戦”大盛況 YSアリーナ八戸全日本距離別閉幕、「滑るリンク」進化に期待(2019/10/28)

 八戸市立屋内スケートリンク「YSアリーナ八戸」で25~27日に開催された全日本スピードスケート距離別選手権。スケートリンクとして供用開始後、初の競技会となったが、小平奈緒、高木美帆ら五輪メダリストが出場し、3日間の観客は約1万人で、“氷都”のシンボルの門出に花を添えた。競技、運営の両面から“デビュー戦”を振り返る。
 ■世界最速リンクに
 ほとんどの選手が初乗りとなったYSアリーナ八戸の氷については評価が分かれた。短距離種目では今季開幕戦にもかかわらず、国内最高に迫る好記録が出た一方、ある長距離選手は「氷が軟らかくて脚が疲れた」とも。
 ただ、多くの選手にとってオープン間もないリンクでの大会は初体験。高木美帆は「整氷は時間をかけて良くなるもの。自分たちも滑り込んでいって慣れていくのが楽しみ」と“リンクの進化”を心待ちにした。
 整氷を担当するエスプロモの武山靖さんによると、大会に向けた作業ではナショナルチームの意見を多く取り入れたという。今月中旬に八戸入りした同チームと、帯同した日本スケート連盟の黒岩彰スピードスケート強化副部長に氷の出来具合や感触を確かめながら、「滑るリンク作り」を追求。25日の開幕直前には、黒岩氏から「これなら選手が力を出せる」と称賛を受けるまでになった。
 大会期間中にも関係者から多くのアドバイスが寄せられた他、連日3千人超の来場があったことで、温度計で測り切れない“熱気”の影響があるなど、「やってみなければ分からなかったことがたくさんあった」と収穫も得たという。
 来年1月に冬季国体、2021年に世界ジュニア選手権が控える。武山さんは「今大会が、早く上を目指すきっかけになった。選手の要望に応えられる準備をしたい」と強調した。
 ■想定を上回る集客
 国体をはじめ、数々の大会が開かれた八戸だが、会場が屋内リンクへと変わり、入場料が初めて有料となった。これまでになかった経験だっただけに、大会実行委員長を務めた青森県スケート連盟の小向力理事長は「1日千人来てくれるかどうか…。そのぐらい不安はあった」と明かした。
 初日の25日は平日にもかかわらず3300人が詰め掛け、26日は3200人、最終日の27日は3400人と、いずれも想定を大幅に上回る集客となった。スケートに対する氷都の市民の関心の高さをうかがわせる盛況ぶりに「改めてスケートの文化が根付いていると実感した」と日本スケート連盟の濱谷公宏事務局長。「多くの人に応援していただいて、選手も気持ちよく滑れたのではないか」と評価した。
 最新設備も盛り上げに一役買った。発行ダイオード(LED)照明でリンクをきらびやかに照らし、音響設備を生かしてロックなどの音楽も競技の中に取り入れ、エンターテインメント性を追求。国内初の取り組みだといい、「選手からの要望を受けて実現した」(濱谷事務局長)。
 新施設の門出として大会は成功に終わったが、土日曜には駐車場が混雑して苦情も寄せられたといい、今後の課題として残った。中心街に近く、野球場や体育館など他の体育施設が集積するエリアであり、小向理事長は「経路の表記の仕方や公共交通機関利用の呼び掛けなど、検討しなければならない」と話した。

運動で糖尿病予防!市が健康寿命アップキャンペーン(2019/08/25)

 八戸市は21日、同市の「はっち」で、健康の大切さに理解を深めるイベント「健康寿命アップキャンペーン」を行い、集まった市民らに健康意識の向上を呼び掛けた。
 市の健康増進計画「第2次健康はちのへ21」の普及・啓発を目指し、市が「健康はちのへ21の日」に定めた毎年8月21日に開催している。今年で5回目。
 今回のイベントのテーマは糖尿病予防。市保健推進員と八戸の健康まもり隊6期生が作成した糖尿病予防を呼び掛ける合言葉の発表や、栄養士による講話などが行われた。
 このうち講話と実技体験では、市の体育施設などを管理運営するエスプロモの健康運動指導士・斉藤あかねさんが「気軽に運動!糖尿病予防!」と題して、運動による健康づくりを紹介。保健推進員が創作した「うみねこ体操」を、会場の参加者全員で実践した。
 斉藤さんは「無理なく継続できる運動を取り入れ、健康増進に向けて目標を立てることが大切」と説明した。
 会場ではこの他、体組成や血圧の測定、健康相談、栄養相談などが行われ、参加者が健康づくりについて関心を高めていた。

【ふるさと遺産】テクノルアイスパーク八戸(八戸市) 氷都・八戸支え続ける、新時代到来、競技力向上へ(2019/05/19)

 1984年、当時八戸市内で唯一、アイスホッケーの国際規格を満たす屋内スケートリンク「新井田インドアリンク」として供用開始した。これまで、国体会場で6回使われたのをはじめ、2009年からは「東北フリーブレイズ」のホームリンクとなり、国内外のトップレベルの試合を観戦できるように。学生や実業団、プロといった幅広い層の試合や練習が行われる他、フィギュアのトップスケーターによるアイスショーの舞台にもなるなど、“氷都・八戸”を長年にわたり支えてきた。
 新井田川右岸にある面積約8万6千平方メートルの新井田公園内のリンクは、鉄筋コンクリート2階建て。30メートル×60メートルのアイスホッケーリンクを有し、観客席は約2千人を収容できる。
 市が建設・所有し、08年度までは市体育振興公社が運営・管理していたが、指定管理者制度の導入によって、09年4月からは同公社を民営化して誕生した「エスプロモ」が施設維持の役割を担っている。
 大規模な大会の会場として、初めて使われたのは85年1月の冬季国体のアイスホッケー競技。現在、八戸工大一高アイスホッケー部で監督を務める石藤壽也さん(54)は、当時大学生で成年の選手として出場した。「立ち見が出るほど満員になっていたことを覚えている」と、新施設が出来上がった頃を振り返る。
 03年には冬季アジア大会の会場の一つとなり、国際的な試合場として“本格デビュー”。09年からは日本や韓国、ロシアなどのチームによるアジアリーグに所属する東北フリーブレイズの拠点となり、国内外に知名度を高めることとなった。施設命名権(ネーミングライツ)の導入により、14年には現在の「テクノルアイスパーク八戸」に改称された。
 10年8月には、プロスケーターを招いたアイスショーを初開催。トリノ冬季五輪金メダリストのエフゲニー・プルシェンコさん(ロシア)、荒川静香さんらが出演し、観衆を魅了した。
 「リンクの活性化のために実施したが、より親しんでもらえるきっかけになった」と語るエスプロモの坂頂(さかちょう)昭治社長。これまでのアイスショーには、五輪2大会連続で金メダルを獲得した羽生結弦選手、今も人気が根強い浅田真央さんらが登場し、恒例のイベントとして定着。施設の新たな一面をつくり出した。
 リンク利用者のため、氷の管理技術向上にも余念がない。厚さを一定に保つため、運営期間中は貸し出し終了後の深夜に職員が製氷する。厚さを測るポイントも増やし、丁寧な管理に努めている。施設管理に対しては関係者の評判も上々。石藤さんは「いろいろなリンクを見てきたが、照明も明るく、氷の質もいい」と太鼓判を押す。
 市内では、初めての屋内スピードスケートリンクとして今年オープンする「YSアリーナ」、来春には八戸駅西地区に多目的の「フラットアリーナ」が完成予定。氷都・八戸に新時代が到来する中、「幅広い層の競技力向上のため、今後もまだまだ動いてもらわないと」と石藤さん。
 歴史を積み重ねながら、開館から35年が経過するが、冬季スポーツの拠点としての役割や重要性は今後も変わることはないだろう。

アイスクロス・ダウンヒル八戸で初の体験会/元アイスホッケー選手・鈴木さん(北海道)/新競技の魅力伝えたい(2019/04/29)

 かつてアジアリーグアイスホッケーの東北フリーブレイズに在籍した、元アイスホッケー選手の鈴木雅仁さん(35)=北海道苫小牧市在住=が28日、テクノルアイスパーク八戸で、新スポーツ「アイスクロス・ダウンヒル」の体験会を初開催した。これまでアイスホッケー一筋だったが、昨秋から挑戦した新競技に魅了され、その発展に力を入れることを決めた。縁のある八戸で「スポーツの幅、自分の可能性を広げてほしい」と子どもたちに呼び掛ける。体験会は29日も同会場で行う。
 28日、テクノルアイスパーク前の広場ではちびっこアイスホッケー選手が、インラインスケート靴を履いて元気よく滑った。コース内には、高さの違うスロープが用意され、子どもたちが果敢にチャレンジ。転んでも笑顔で起き上がり、再びスロープへ向かった。「子どもはすごい。考えるより先に体が動くみたい。うらやましい」と鈴木さんは目を細めた。
 ダウンヒルはアイスホッケーの装具を着けた選手が、起伏やカーブのある氷のコースを滑り、順位を競う。北米などで人気があり、昨冬は日本で初の世界大会が開かれた。
 レースは、選手それぞれが持つ強みを生かすことができる。例えば、アイスホッケー出身者は急カーブでの身のこなしや体のぶつかり合いへの対応にたけ、アルペンスキー出身の選手はコース取りがうまいという。
 鈴木さんは「選手それぞれが経験したスポーツが個性になる。見ている側も面白い」と魅力を語る。
 北海道出身の鈴木さん。4歳からアイスホッケーを始め、王子(苫小牧市)でプロ人生をスタート。フリーブレイズには2009年から14年まで所属し、2度アジアリーグを制した。股関節の大けがも乗り越えたが、18年に選手生活にピリオドを打った。
 一時は競技人生を諦めようとしていた鈴木さんを熱くさせたのがダウンヒルだった。始めてから半年余りだが、国外の大会を転戦し、世界ランキング48位まで上り詰めた。
 「ダウンヒルを通じた経験や人との出会いで、視野が広がった」と鈴木さん。自身が第一線で活躍したアスリートだからこそ、「今後の競技の発展に寄与するのも自分の役割」と考え、テクノルアイスパークの指定管理者であるエスプロモの協力を得て、今回の体験会開催にこぎ着けた。
 特設コースは鈴木さんのお手製で、レンタル用のスケート靴はエスプロモから提供を受けた。全てが一からのスタート―。元気にはしゃぐ子どもたちを眺めながら「自分の持ち味を生かすスポーツがあり、世界と戦えるかもしれないことを知ってほしい」と鈴木さん。スポンサーや協賛金集めなど、自身が競技を続けるだけでも前途多難だ。
 それでも「挑戦することは大変だが、得るものも大きい。子どもたちには、今日の体験を今後に生かしてほしい」と力を込めた。

フィナーレ盛大 長根リンク名残惜しみ「やっぱりさみしい」(2019/03/01)

 訪れた人の数だけ、思い出がある―。28日、パイピング化から半世紀の歴史に幕を閉じた八戸市の長根リンク。リンクに別れを告げようと、最後の一般開放に大勢の市民が駆け付け、青森県スケート連盟によるイベントも開催された。子どもからベテランまでさまざまなスケーターが集結。リンクへの思いを巡らせながら銀盤を駆け抜け、氷都・八戸の象徴にふさわしいフィナーレとなった。
 スケート文化の原点とも言える長根リンクは、いろいろな形で市民の思い出に刻まれている。小学生の時、スピードスケート部だった同市の河村純二さん(45)にとっては、放課後暗くなるまで練習した場所だ。
 この日は妻博美さん(45)、息子の龍英ちゃん(6)と家族3人で来場。「息子が大きくなった時、長根リンクで滑っていたことを見せてあげられるように」と、屋外で伸び伸びと滑る姿をビデオに収めた。
 同市の須藤智道さん(66)は息子のスケート靴で滑走。「小さい頃から滑ってきたリンク。子ども3人を連れて滑りに来たこともあった」としのんだ。
 午後6時すぎからは「さよなら長根リンク」と題したイベントを開催。日頃、リンクで練習に励んできた学生や競技関係者が参加した。製氷作業などでお世話になったエスプロモのスタッフに感謝状を贈呈。小学生によるムカデ滑走、兄弟でチームを組んだパシュートレースなどで、リンクの最後を盛り上げた。
 午後8時、参加者のカウントダウンに合わせてリンクの照明が消されると、自然と拍手が湧き起こり、暗くなったリンクをいつまでも眺める人の姿もあった。
 青森県立八戸西高卒で明治大2年の山本大史さん(20)は「八戸に帰ってきたら必ず訪れる自分のホーム。きつい思い出の方が多いけれど、やっぱりさみしい」と名残を惜しんだ。
 「スケートはスポーツの一つだが、八戸市民にとっては特別なものだ」。同連盟の田名部和彦会長は、最終日に集まった人々からリンクへの愛着を感じたという。「新しい屋内リンクも、きっとそんな存在になってくれるはず」と力を込めながら、“氷都新時代”に期待を寄せた。

【あの日の長根リンク】(下)氷都、新時代へ 活気与える長根っ子、スケート文化、新施設でも(2019/02/28)

 今月下旬。一般開放が終わった午後7時、八戸市の長根リンクでは小学生から社会人までのスピードスケート競技者が練習に励んでいた。年代や競技レベルは違っても、同じリンクで鍛錬を積む“長根っ子”の姿は、今も昔もリンクに活気を与えている。
 「長年携わってきたから寂しさが大きい」と、リンクの管理・運営をするエスプロモで整氷員を務める紫葉博さん(56)。今季最後の大会が終わった後、青森県スケート連盟関係者から「大変お世話になりました」と声を掛けられた際には、思わず涙腺が緩んだ。
 「親子の絆、友人との交流の場だった」と話すのは同社取締役の船田信明さん(52)。一時期より減ったとはいえ、無料開放日となれば、今でも1日に千人以上の市民がリンクを利用する。青空の下や雪が舞う中で、選手たちが銀盤を駆ける姿は見納めとなるが、「屋内リンクも市民と密着した場所になってほしい」と思いを述べる。

【あの日の長根リンク】(中)アジア大会 新記録に興奮の渦、スケート熱示す観客7000人(2019/02/27)

 2003年2月2日。青森県で「冬季アジア大会」が開幕した。スピードスケート競技が行われた八戸市の長根リンクには、連日市民らが詰め掛け、トップアスリートの滑りに声援を送った。幾重にも人垣ができて熱狂の渦に包まれたリンクを、関係者は「圧巻の光景だった」と回顧。市民に根付く“氷都の熱”を改めて示す機会となった。
 「すごい盛り上がりで、入場するにも大行列。電柱に登って見ている人もいた」。現在、八戸学院大スケート部監督で、現役時代に富士急行に所属した船場(旧姓・成田)亜希さん(42)は、表彰式担当として大会に携わった。富士急行の先輩である岡崎朋美さん、親交のあった清水宏保さんら多くの選手がレース後、「こんなに(観客が)集まることはない」と口をそろえたことを振り返り、「スケートが好きな街だと実感した」と表情を緩める。
▼スピードに驚き
 岡崎さん、清水さんが登場した大会初日、長根リンクには7千人以上が来場。その中、ひときわ大歓声を浴びたのが清水さんだった。男子500メートルの1回目で華麗なロケットスタートを披露すると、勢いそのままに35秒56の大会新記録をたたき出した。
 当時高校生でレースを見ていた松尾和明さん(33)=吉田産業=は「長根リンクでこんなタイムが出るのか。トップ選手のスピード感に驚いた」。場内の通告員を務めた菅宏さん(54)=新郷村立野沢中校長=は「実力があると知ってはいたが、ここまでかとびっくりした。タイムをアナウンスするのに力が入った」と話す。
 整氷を担当した紫葉博さん(56)=エスプロモ=も清水さんの勇姿に感銘を受けた。大会1カ月前から手塩にかけて“育てた”リンクで、前代未聞の大記録。開幕直前まで雪や雨の対応に追われる苦労もあったが、「屋外でもこんな記録が出るのかと驚き、そのリンクを作れたことが励みになった」と胸を張る。現在も長根リンクの整氷作業を手掛ける紫葉さんにとって、あの時の感動が自らの支えとなっている。
▼関係者の励みに
 00年代、世の中には娯楽が増え、八戸でもスケートリンクへ通うことが“非日常”へと変わりつつあった時期。そんな中、国際大会が開かれる長根の“晴れ舞台”を見に来た老若男女が大勢いたことに、関係者は励まされたという。大会運営に携わった県スケート連盟顧問の橋本恭二さん(81)もその一人で、「八戸人は根っからのスケート好きなんだ」とさらに氷都への思いを深めた。
 今秋に供用開始となる市立屋内スケート場は21年に行われる「世界ジュニアスピードスケート選手権」の会場に内定しており、アジア大会以来の国際大会の開催となる。
 同連盟の田名部和彦会長(66)は「アジア大会同様の感動があるだろう。子どもたちにトップレベルの滑りを見てほしい」と強調。あの熱狂が再び味わえる日が近づいている。

氷都・八戸を支えるテクノルアイスパーク 新時代到来、競技力向上へ(2018/12/23)

 銀盤を彩るカラフルな光―。八戸市の長根リンクで22日、色とりどりのライトで照らしたリンクを無料で開放する恒例イベント「長根☆イルミナ」が始まった。来秋には長根公園内に市立屋内スケート場「YSアリーナ八戸」がオープンするため、同リンクでの開催は今年で最後。来場したカップルや家族連れが幻想的な光の中で滑りを楽しんだ。24日まで。
 イベントは2011年に八戸青年会議所が企画した「イルミネーションナイタースケート」が始まり。13年からは、同リンク指定管理者のエスプロモ(同市)が「長根☆イルミナ」として開いており、冬の風物詩として定着してきた。
 この日は午後4時半にオープニングセレモニーが行われ、赤や青、緑などカラフルなライトが一斉に点灯されると会場からは拍手と歓声が湧き起こった。
 父親と一緒に初めて訪れた市立中居林小1年の下舘真太朗君(7)は「とてもきれい。スケートが面白かった」と笑顔を見せた。
 ライトアップは午後4時半〜8時半(24日は同8時まで)。

小学生983人健脚競う 八戸ちびっこマラソン(2018/07/02)

 ユニバースカップ第18回八戸ちびっこマラソン(エスプロモ主催、八戸市陸上競技協会、デーリー東北新聞社共催、ユニバース特別協賛)が1日、八戸市東運動公園陸上競技場で開かれた。
 小学1~6年生の部に983人、未就学児と保護者が一緒に走る「親子ファンラン」には197組がエントリー。ゲストランナーには、女子マラソン元日本代表で名古屋国際女子マラソンなどで優勝経験のある加納由理さんを迎えた。
 開会式では、市立湊小6年の河村魁人(かいと)君と松本琉兎(るう)さんが「練習の成果を発揮し、全力で走り抜ける」と選手宣誓。子どもたちは加納さんと交流しながら、懸命にゴールを目指した。

滑り納め す~いすい 八戸・長根リンク 今季最後の営業(2018/03/01)

 八戸市の長根リンクが28日、今シーズン最後の営業となった。この日は無料開放され、大勢の市民が訪れて、今冬の滑り納めを満喫した。
 寒い日が続いた2月だったが、同日は八戸の最高気温は4・4度を観測。場内では時折雲間から日の光が差し込んで、手をつないで滑る子どもたちやカップルたちの笑顔が見られた。
 母親と訪れた同市の南売市保育園年長組の西村澄海(すかい)ちゃん(6)は「風が気持ちいい。すごく楽しい」とはしゃいでいた。
 長根公園では、市立屋内スケート場の建設が進んでおり、長根リンクは来季いっぱいで営業が終了する。リンクを運営するエスプロモ(同市)のスタッフ紫葉博さん(55)は「今季はこの会場で大会新記録がたくさん生まれて良かった。寂しさはあるが、長根での思い出を大切にしてもらいたい」と話していた。

雪のアート 幻想的 八戸・南郷雪蛍祭り(2018/02/13)

 八戸市のエスプロモ(坂頂昭治社長)は16日、テクノルアイスパーク八戸で、椅子を使ったヨガ「チェアヨガ教室」を実施。市内外から参加した約40人が、体をゆっくりと動かして心身共に温めた。
 平均寿命が短いことから「短命県」と呼ばれている青森県の生活習慣を見直そうと、初めて実施した。この日はヨガインストラクターの山田いずみさん(36)=山梨県在住=が講師を務め、ヨガのポーズや呼吸方法を指導した。足を組んで体をひねるポーズでは「ちょうどいいところで深く呼吸をするように」と参加者にアドバイスしていた。
 十和田市の主婦志村さゆりさん(34)は「とても心地よかった。深く呼吸をする大切さを実感した」と充実した表情で振り返った。

ポーズゆっくり呼吸法は深~く チェアヨガ教室/八戸(2017/11/22)

 八戸市のエスプロモ(坂頂昭治社長)は16日、テクノルアイスパーク八戸で、椅子を使ったヨガ「チェアヨガ教室」を実施。市内外から参加した約40人が、体をゆっくりと動かして心身共に温めた。
 平均寿命が短いことから「短命県」と呼ばれている青森県の生活習慣を見直そうと、初めて実施した。この日はヨガインストラクターの山田いずみさん(36)=山梨県在住=が講師を務め、ヨガのポーズや呼吸方法を指導した。足を組んで体をひねるポーズでは「ちょうどいいところで深く呼吸をするように」と参加者にアドバイスしていた。
 十和田市の主婦志村さゆりさん(34)は「とても心地よかった。深く呼吸をする大切さを実感した」と充実した表情で振り返った。

夜を徹し満遍なく 八戸・長根リンク製氷スタート(2017/11/22)

 八戸市の長根リンクで21日夜、今季の営業開始に向けた製氷作業が始まった。25日早朝の完了を目標に、スタッフが連日、夜通し作業に励む。オープンは12月2日。
 この日は午後7時から、長根リンクを管理するエスプロモの従業員8人が製氷を開始。ホースで霧状にした約60度の熱湯をリンクに満遍なくまき、冷却する作業を繰り返した。
 1回の作業でできる氷の厚さはわずか1ミリ。翌日の午前5時まで作業を続けて重ねていき、1日に約1センチの氷を作るという。従業員の金澤秀幸さん(33)は「誰でも楽しめるように、一生懸命作っている。たくさんの子どもたちに滑りに来てほしい」とPRした。
 今季の営業は来年2月28日まで。12月9、10日は、リンクが7色にライトアップされるイベント「長根☆イルミナ」が開かれるほか、2月上旬には全日本スピードスケート選手権が行われる。開場時間は午前10時~午後6時。毎週水曜日は休場。初日と毎週土曜日は無料開放される。

仲間信じ最後まで 八戸リレーマラソン(2017/10/16)

 「第2回八戸リレーマラソンin東運動公園」(デーリー東北新聞社、エスプロモ主催、八戸市陸上競技協会共催、青森県民共済生活協同組合特別協賛)は15日、八戸市東運動公園陸上競技場を発着点に、公園内特設コースで行われた。フル(42・195キロ)の男子は、前年に一般男子を制した兼田歯科クリニックが勝ち2連覇。男女混合は鍼灸院(しんきゅういん)たまやRCが制した。職場対抗はITORCA、マスターズは大石タクシーが優勝した。
 ハーフ(21・0975キロ)の一般は八戸高男子陸上部が頂点に立ち、女子は八戸高女子陸上部が1位。中学生は木と日の仲間たち、小学生は七戸わかこまone、ファミリーは松島長距離部が勝った。
 スタートに先立ち、陸上競技場で行われた開会式では、八戸高陸上部の大久保直樹と下平幸歩が「どんなに疲れても、仮装の服が邪魔でも、明日筋肉痛になったとしても仲間と最後まで走り抜きます」と選手宣誓した。

八戸工高サッカー部など 消防本部表彰 人命救助に貢献(2017/09/25)

 八戸消防本部は20日、心肺停止に陥った男性の人命救助に貢献したとして、青森県立八戸工業高サッカー部など2団体1個人を表彰し、功績をたたえた。
 表彰されたのは同校のほか、エスプロモ(八戸市)と、救助活動に協力した石塚文雄さん(62)。
 救助された男性は、7月1日午前10時25分ごろ、同市の南部山健康運動公園多目的広場で、サッカーの練習中に胸の苦しみを訴え、木陰で休憩中に心肺停止状態に陥った。
 同校サッカー部の生徒が男性を発見し、119番通報。エスプロモの職員2人と石塚さんは、自動体外式除細動器(AED)で適切な処置を施したほか、救急車を現場まで速やかに誘導するなどした。
 男性は病院搬送され、現在は無事、社会生活に復帰している。
 20日は大橋俊直消防長が2団体と1個人に表彰状を手渡し、「尊い命が救われ、勇気ある行動に感謝している」と謝意を示した。

小中学生に実技指導 八学大が野球教室(2017/07/22)

 八戸市東運動公園野球場で17日、八戸学院大硬式野球部の選手やコーチが講師を務める野球教室が開かれた。市内の小学生約50人が参加し、“憧れのお兄さん”から技術を学んだ。
 市運動公園体育施設指定管理者のエスプロモが主催。参加者はキャッチボールや守備位置ごとに分かれてのゴロ捕球、タッチプレーなどの実技指導を受けた。
 バッティング練習で八学大の選手が手本を見せると、スタンドまで軽々届く飛距離に、子どもたちは「すごーい」と憧れのまなざし。「ボールをよく見て」などとアドバイスを受けながら、懸命にバットを振っていた。
 市立城下小4年の浪岡直継(ただひで)君(10)は「投げる時に相手に足を向けて、頭を動かさないことを教わった。たくさん練習してうまくなりたい」と目を輝かせた。

外傷患者の処置法学ぶ 利用者の安全確保へ理解/八戸(2016/12/05)

 スポーツ施設の管理運営をする八戸市の「エスプロモ」(坂頂昭治代表)は2日、重傷の外傷患者の処置を学ぶ講習会「JPTECファーストレスポンダーコース」を、市スポーツ研修センターで開いた。社員約20人が施設利用者の事故防止や安全確保に向け、救急車が到着するまでのけが人の対応に理解を深めた。
 JPTECは、交通事故などで重症な外傷を負った患者を適切に観察、処置するための活動指針。医療資格を持たず、事故発生時に最初に対応する救助者(ファーストレスポンダー)向けの同コースは、今年7月に設立されたといい、青森県内では初めての開催となった。
 同日は、JPTEC協議会の世話人で、自衛隊大湊病院(むつ市)の清住哲郎病院長らが講師を務めた。参加者は数人のグループに分かれ、119番通報や呼吸、意識の確認、止血法など、救急隊へ引き継ぐまでの手順を座学と実技で学んだ。
 テクノルアイスパーク八戸に勤務する小島健太郎さん(27)は「競技中は選手がけがをすることもあるので、必要な際はすぐに行動したい」と気を引き締めていた。

競技人口、裾野拡大へ 氷都八戸パワーアップ事業(2016/01/04)

 八戸市が本年度から始めた「氷都八戸パワーアッププロジェクト事業」は将来を担う子どもたちに気軽に参加してもらい、スケートを楽しんでもらおうと企画した取り組みだ。
 プロジェクトは、昨年12月から本格始動。事業の目玉は小学生を対象にした無料のスケート教室だ。もともとは、県スケート連盟が毎年実施してきたが、今回は例年の参加者数を大きく上回る市内の児童約180人が、今月9日までの計8回の講習で上達を目指している。
 長根リンクで開かれる教室はスケート靴を初めて履く初心者から、上級者までレベルに応じて開催。昨年12月20日には、長野五輪銅メダリストの岡崎朋美さんが特別コーチとして指導に当たった。最終日の9日も再び訪れる予定だ。
 同事業はスケート授業への指導者の派遣や貸靴の充実、競技用靴の貸し付けなども予定する。
 また競技団体やリンクを運営する指定管理者も、無料または安価なスケート教室を開き、道具購入やクラブ入会など、何かとお金が掛かるスケートのイメージを少しでも和らげ、競技人口の裾野拡大につなげようと取り組んでいる。
 長根リンクや同市テクノルアイスパーク八戸の指定管理者「エスプロモ」は初心者を対象に、リンクの滑走料のみで受けられる「スケートワンポイントレッスン」や、8回の講習で基本を学ぶ「フィギュアスケート教室」(受講料2千円)、防具を無料で貸し出し、10回の講習を行う「アイスホッケー教室」(3千円)などの企画を充実させ、スケートの魅力に触れられる機会を提供する。