八戸赤十字病院

社名 八戸赤十字病院
本社所在地 八戸市田面木中明戸2
電話 0178(27)3111
設立 1943年8月1日
事業内容 医療業
従業員数 714人(2022年5月1日現在)
【HP】  http://www.hachinohe.jrc.or.jp/

院長 紺野 広 氏

採用情報

職種 ①看護師・助産師②事務職員(一般事務・診療情報管理士・社会福祉士)③その他職種については必要に応じ募集
勤務地 八戸市
勤務時間 ①交替制勤務 三交替制②8:30~17:00
社会人採用 あり
採用実績 2022年度41人、21年度34人、20年度39人
初任給 ①21万5200円②18万2200円(2022年度大卒の場合。職種により異なる)
諸手当 扶養、住居、通勤、時間外、深夜、役職等
昇給 年1回
賞与 年2回(6月、12月)
休日休暇 土日祝日(交替勤務者は別途指定)、年末年始、結婚、産前・産後、看護・介護、永年勤続、忌服、日本赤十字社創立記念日等
保険 健康、厚生年金、企業年金基金、雇用、労災等
福利厚生 互助会(診療費補助制度等)、慶弔見舞金、休業補償、退職金、育児・介護休業、グループ保険等
大卒選考の流れ 書類選考→1次選考(適性検査・小論文)→2次選考(面接試験)
お問い合わせ 総務課人事係
☎0178(27)3111
Email:105ex001@hachinohe.jrc.or.jp

コロナ、災害救護に対応

―求める人材は。

 「あなたの病院、わたしの病院、そして私たちの病院」が基本理念。地域の人たちも含め、互助の精神で病院を作っていこうという標語だ。われわれの治療を良いと思ってくれた人は、病院と共に未来を考えてくれる。一人一人の患者さんが求めることを理解し、それ以上のものを持ち帰っていただけるような気持ちで接することができる人を期待している。

―病院の特色、今後の展望は。

 地域の中では、救急高度医療に対応する「高度急性期病院」としての役割が求められている。現在は通常の医療に加えて、新型コロナウイルスの感染者にも総力を挙げて対応している。災害救護活動ができるのも赤十字病院の特徴だ。全員が災害救護の訓練を受けるので救護班に入って活動できる。

―人材育成の取り組みは。

 各分野の研修には積極的に人を出している。研修に行った人が院内での教育を行うことで、全体の底上げができる。人が育つことで診療のレベルが上がり、安全な医療を提供できる。ハラスメント対策にも力を入れている。最近では怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」に関する講演も行った。患者さんの状況に関する不安や焦りは常に存在し、新人職員に対しても「こうあるべき」という期待がハラスメントを生みやすい職域であると理解している。安心して働ける環境をつくり上げると同時に、夢を持って入ってきた人たちの成長を病院全体で後押ししていきたいと考えている。

八戸/洋上救急に貢献/八戸赤十字病院の医師らに感謝状/第2管区海保(2022/06/26)

 第2管区海上保安本部(宮城県塩釜市、宮本伸二本部長)は20日、洋上で体調不良を訴えた漁船乗組員の応急措置を行い、救助に貢献したとして、八戸赤十字病院の医師攝田典悟(せったけんご)さん(35)と看護師羽入祐哉さん(34)に感謝状を贈った。
同本部などによると、5月16日午前8時ごろ、八戸港から東約780キロの海上で操業していたイカ釣り漁船から、50代の甲板員の男性(八戸市在住)が心臓が苦しいと言っており、体のけいれんもある―と八戸海上保安部に連絡があった。
応急処置が必要な状況だったため、攝田さんと羽入さんは海上自衛隊の航空機で現場へ急行。男性が同病院に搬送されるまで、血圧や血糖値を測ったり、エコー検査をしたりして容体の安定に努めた。男性の命に別条はなく、約2週間の入院で回復した。
贈呈式では、宮本本部長が2人に感謝状を手渡した。攝田さんは「患者さんの命をつなぐことが私たちの役目。当たり前のことをしただけなので恐縮な気持ちもあるが、(感謝状は)非常にうれしい」と話した。羽入さんは「自衛隊の方々にも協力していただいたおかげで適切な処置ができた」と感謝を述べた。

参院選/政治に問う 青森の有権者は今/医療従事者、続く緊張感/コロナ治療後の病床確保を(2022/06/12)

2020年3月23日、衝撃が走った。新型コロナウイルス初確認―。海を渡って日本に伝播(でんぱ)した感染症が、ついに青森県内でも。
程なく八戸赤十字病院も患者を受け入れる。感染症対策の知識や経験があるとはいえ、未曽有のウイルス。ワクチンもなければ、治療薬もない。
「最初は対応に恐怖があった」。看護師の岡野朱美さん(42)は当時の思いを率直に語る。
あれから2年余り。6度の大きな波を経て、感染爆発の局面にはない。ワクチン接種が進み、行動制限も解かれた。経済活動のアクセルが強まっている。
いわゆる「ウィズコロナ」。世の中は明るさを取り戻しているように見えるが、感染収束には程遠い。医療現場の最前線で、医師や看護師は今も変わらず、緊張感の中に身を置く。
◇    ◇
コロナは「医療大国日本」の脆(もろ)さをあぶり出した。隔離、検査、入院、治療…。感染急拡大にスタッフと病床が追い付かない。都市部では患者が自宅で亡くなるケースが相次いだ。
青森県内では、第5波に見舞われた昨夏に病床が逼迫(ひっぱく)。八戸市内での感染爆発の影響で、八戸赤十字病院の新型コロナ病棟30床も埋まることが増えた。
岡野さんは病棟の係長。患者は高齢者が多く、介助が必要な人も少なくなかった。「必然的に感染リスクは高まり、気を張り詰めていた」。肉体的、精神的な疲れが積み重なった。
さらに私生活で自ら制約を強いた。サッカーのクラブチームに所属する2人の息子にも、練習を休んでもらった。理解はしてくれたが、「大人の都合で子どもの活動を制限したことが、何より心苦しかった」
感染状況が落ち着いた現在も、ひと息つける休憩中ですら壁を向いて黙食。「どれだけ規制が緩和されても、しばらく出歩くことはない」。コロナの現場は使命感や責任感に頼るところが大きい。
◇    ◇
「正しい対策をすれば感染は防げる。これまでの対応が自信になっている」。腐心が続くものの、医療従事者として手応えはある。
体制も強化された。県内のコロナ対応病床数は450を超え、流行前の15倍に。宿泊療養施設では離職した有資格者「潜在看護師」の手助けもある。
ただ、医療資源は限られる。「もしまた感染が拡大したら…」。昨夏のような危機が再び訪れる可能性は否定できない。
そして今、必要性を痛感しているのが治療後のサポートだ。低下した身体機能のリハビリに対応する医療機関が見つからず、入院が長引くケースもある。
急性期医療を担う病院は病床数が限られ、しわ寄せはコロナ以外の患者に向かう。「コロナの病床ばかりに目を向けるのでなく、療養を終えた患者さんの病床確保にも力を入れてほしい」。現場で奮闘するからこそ、見える課題がある。

八戸/八戸赤十字病院 「医学の父」ヒポクラテス由来/プラタナスの苗木植樹(2022/04/13)

八戸赤十字病院(紺野広院長)は11日、「医学の父」と呼ばれる古代ギリシャの医師、ヒポクラテスにゆかりがあるプラタナス「ヒポクラテスの木」の苗木1本を同病院の庭に植樹した。医師らが、医療従事者の記念樹となるよう願いを込めながら苗木を植えた。
ヒポクラテスが木陰で弟子に医学を説いたとされる、ギリシャのプラタナスに由来。1978年にギリシャ赤十字から日本赤十字社へ苗木が送られ、その木から育った苗木は全国の病院などに植えられている。同病院の苗木は、盛岡赤十字病院から株分けされた。
植樹式には紺野院長ら約15人が参加。1人ずつスコップを握り、苗木の根元に土をかけた。紺野院長は「木陰が研修医の勉強の場や、患者さんの憩いの場になることを期待している」と願いを込めた。
プラタナスは約3年で高さ1メートルほどに成長し、約15年で木陰ができる高さになるという。

八戸赤十字病院/最新の放射線治療機導入/がんにピンポイント照射/患者の負担最小限に(2021/10/08)

八戸赤十字病院(紺野広院長)は最新鋭のがん放射線治療機を導入し、高精度かつ、患者の体への負担が少ない治療を提供している。がんの形状に合わせてピンポイントで腫瘍部分に放射線を照射できるため、照射時間が短く、副作用を最小限に抑えることができるのが特徴。従来の機器と比較して、患者のQOL(生活の質)の大幅な向上が期待される。(三浦千尋)

放射線治療は腫瘍部分にエックス線や電子線などを照射して、がん細胞を攻撃する治療法。副作用を抑えながら治療効果を高めるには、腫瘍のみに照射し、正常な細胞への影響を極限まで減らすことが重要となる。同病院の装置はスウェーデンのエレクタ社の最新機器「Versa(バーサ)HD」で、5月に北東北の医療機関で初めて導入した。
コンピューター断層撮影(CT)に加え、プロジェクションマッピングで照射中も患者の体の位置をリアルタイムに把握できる。さらに、患者が乗る寝台は上下左右に加え、傾斜させることも可能だ。
刻一刻と変わる腫瘍の大きさや形状への対応はもちろん、照射中に呼吸などでわずかに動く患者の体に合わせて正確に照射位置やタイミングを補正でき、正常な細胞への影響を最小限に抑えながら腫瘍部分への効率的な照射を実現した。
放射線科部長を務める田口雅海副院長は「少しでも早い段階で放射線治療を開始できれば、照射回数が少なく、効果も期待できる。地域の医療機関と連携して一人でも多くの患者さんを受け入れたい」と力を込める。今後は、さらに短時間で高い治療効果を発揮する「強度変調回転照射法(VMAT)」の技術も取り入れる予定だという。

指定難病「常染色体優性多発性嚢胞腎」/新薬で人工透析回避も/佐藤医師 八戸赤十字病院泌尿器科部長/早期治療の重要性訴え

腎臓で「嚢胞(のうほう)」が増大する遺伝性の疾患「常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)」。根本的な治療法がなく、最悪の場合は腎不全に陥る指定難病だ。ただ、近年は進行を遅らせる新薬が登場し、人工透析を受けずに済む可能性が出てくるなど、QOL(生活の質)向上の面で一筋の光が見え始めた。八戸赤十字病院泌尿器科部長の佐藤一範医師は、早期発見、早期治療の重要性を訴え、「まずはこの病気を多くの人に知ってほしい」と強調する。(三浦千尋)

ADPKDは左右の腎臓で体液が詰まった袋状の嚢胞が増大し、腎機能に影響を及ぼす疾患だ。要因は遺伝子異常とみられている。
難病情報センターによると、国内では約3万1千人の患者が存在し、4千人に1人が発症すると推計されている。青森県内の患者数は把握分だけで約90人。実際はさらに多いとみられ、佐藤医師によると人口比で320人以上と推計できるという。
30~40代まで無症状なのがほとんどで、個人差はあるが、次第に血尿や腹痛、腰痛、背部痛などが出現する。患者の約半数が60歳までに人工透析が必要となり、くも膜下出血など合併症の恐れもある。
両親のいずれかがADPKDの場合、子どもに遺伝する確率は50%。発症してからの受診で見つかる患者もいれば、健康診断や他の疾患の検査で発見される例もある。
発症後は、主に進行を抑制するための処置が行われるが、嚢胞の増大で腎機能が失われてしまうと、1回につき4、5時間、週に2、3回程度の人工透析が避けられなくなるという。
ただ、近年は症状の進行速度を抑える薬剤「サムスカ(一般名トルバプタン)」が登場。排尿頻度が高まる副作用はあるものの、腎不全になるまでの時間を延ばすことができ、患者によっては人工透析を受けずに済む可能性も出てきた。
新薬の活用について佐藤医師は「人工透析を受ける場合と比較して、確実にQOLが向上する」と解説。高齢化に伴い人工透析患者が年々増加している点を指摘し「患者の経済的負担を軽減でき、国の医療費抑制にもつながる」とメリットを挙げる。
しかし、腎機能が著しく低下した場合は新薬を服用できないため、早期の治療開始が鍵となる。
佐藤医師は「家族に病歴があれば、ある程度の予測ができる。少しでも早い段階で医療的な介入をし、最終的にはこの病気の透析患者を減らせれば」と、病気への理解を深める重要性を訴える。

青森県地域災害拠点病院/八戸赤十字、新たに指定(2022/08/10)

青森県は15日、県救急・災害医療対策協議会(会長・花田裕之弘前大大学院医学研究科教授)を青森市で開き、災害時の救命医療を担う「地域災害拠点病院」として新たに八戸赤十字病院を指定することを承認した。地域災害拠点病院は県内8カ所目で、八戸圏域は八戸市立市民病院と共に2カ所になる。承認を受け県は、月内に正式決定する方針。
地域災害拠点病院は、災害時に▽重篤傷病者を受け入れできる▽DMAT(災害派遣医療チーム)の受け入れ可能―といった条件を満たす病院。県内では十和田市立中央病院、むつ総合病院など7カ所が既に指定を受けた。
全県の災害医療を統括する「基幹災害拠点病院」には現在、県立中央病院(青森市)と弘前大医学部付属病院が指定されている。
八戸赤十字病院は8日、県に対し指定申請書を提出。同病院は耐震性や資機材の備蓄など国や県の指定条件を満たすほか、昨年の北海道地震の被災地に救護班を派遣するなどの実績もある。
同日の協議会で、県の担当者が「八戸圏域の二つの地域災害拠点病院が連携、分担することで患者の集中を防ぎ、救命率の向上が期待される」と説明した。
八戸市民病院救命救急センターの野田頭達也所長は「八戸赤十字病院が加わることで、より充実した体制がつくれると期待している」と話した。