最高効率のISP製錬所
―経営理念と事業内容は。
製錬技術を活かして持続型社会の構築に貢献すること。「未来を見据えたSHINKAにより、持続可能な社会にかかせない会社になる」を、2030年のありたい姿として設定している。SHINKAは現在の強みを深める深化、新しい技術に取り組む新化、成長分野を伸ばす伸化、変化を恐れず進む進化だ。
熔鉱炉を用いた「ISP法」という製法で亜鉛と鉛を製錬している。国内唯一、世界最大、最高効率の生産能力を持つISP製錬所であり、原料の半分は金属資源をリサイクルしており、資源循環サイクルを推進している。東京スカイツリーや新国立競技場の屋根鉄骨部にも当社の亜鉛は採用されている。
―現状と今後の課題は。
使用する電力の60%は、熔鉱炉の排ガス、廃熱を利用して自家発電している。リサイクル製錬では青森だけでなく、近県の産業廃棄物も処理している。
一方、亜鉛生産では、生産量と同規模のコークスを燃料に使っている。カーボンニュートラルの観点から、二酸化炭素削減に向けて新技術の調査や代替燃料の活用などに取り組んでいかなければならない。工場も古くデジタル化が進んでいない。DXによる業務改善も推進していく。
―求める人材とアピールポイントは。
気付き、考え、行動する社員だ。人材は会社にとって大事な財産であるとの認識の下、自社開発したスマホアプリを導入するなど、社員の健康づくりを積極的に支援している。フィットネスジムの個人利用費用の制度などもある。